実用的ポリマー英語表現講座No.5 仕事や論文作成に役立つ英文作成のポイントと例文

2021年02月25日

ゴムタイムス社

*この記事はゴム・プラスチックの技術専門季刊誌「ポリマーTECH」に掲載されました。

仕事や論文作成に役立つ英文作成のポイントと例文
実用的ポリマー英語表現講座No.5

ゴム薬品コンサルタント 太智重光

今月の代表フレーズ
When ~ing A, ….
:Aを~する時、…。

When evaluating new crosslinks, it is important to address the heat resistance vs. fatigue property compromise.

1.「~した時、」の表現法

 第5回目は、科学論文でよく見かける「~した時、」に関する表現法です。

1.1 “when”単独使用による表現法
例1:When the results after aging are examined, the pattern changes drastically in favor of the new system.
(老化後の結果を考慮した時、その型式は新しいシステムが有利になるように劇的に変化する。)

例2:Used tyres are usually generated when drivers replace old tyres with new tyres or when registered vehicles are abandoned.
(古いタイヤを新タイヤに履き替える時、あるいは登録された自動車を廃車にする時、中古タイヤは発生する。)

 ①例1の“When” で始める文では、その節の最後に「,」が必要だが、例2のように文の途中で用いる時は、“when”の前に「,」は不要。
 ②例2は二通りの“when”を併記する時の表現法。

1.2 “when~ing”による表現法
例3:When examining the data compiled in Table I, both cross-linking systems have a strong impact on the Tg of the ABC compounds.
(表1にまとめられたデータを考察した時、両架橋系はABC配合ゴムのTgに多大な影響力を持つ。)

例4:When evaluating new crosslinks, it is important to address the heat resistance vs. fatigue property compromise.
(新しい架橋鎖を評価する時、耐熱性と疲労特性の両立に焦点をあてることが重要である。)

例5:Satisfactory results were obtained when applying the method to elastomer mixtures of known composition.
(その方法を組成既知のゴム配合物に応用した時、満足な結果が得られた。)

 ①“when~ing”の構文は、ポリマー関連の欧文誌で、多く見受ける表現法。
 ①この構文では、“when”と“~ing”の間に、主語とbe動詞が省略されている。

1.3 “when~ed”による表現法
例6:When subjected to accelerated thermal ageing at 150℃ for 7 days, all the experimental compounds show a similar behavior, with a high degree of property retention, independent of the cross-linking agent.
(150℃、7日の促進熱劣化にかけた時、評価された全ての配合ゴムは、架橋剤の種類に関係なく、高い物性維持という似通った挙動を示す。)

例7:All fillers investigated show a nitrosating potential when treated and investigated according to the ABC method.
(ABC法に従って処理し調べた時、検討されたすべてのフィラーは、ニトロソ化反応の可能性を示す。)

 ①ポリマー関連の欧文誌では、“when~ed”の表現法も多い。
 ②この場合も“when”と“~ed”の間に、主語とbe動詞が省略されている。
 ③例7は、2種類の”when ~ed”を併記する時の表現法。

2.“As”を用いた表現法

例8:As the ABC content increases, rolling resistance decreases, by 8.0 % for the 25 % ABC level and 9.0 % for the 50 % level.
(ABC含量が増加する時、ころがり抵抗はABC:25%に対して8.9%、ABC:50%に対して9.0%まで減少する。)

 ①“as”は“when”と異なり、元来連続した動作のニュアンスを持つとのこと。

3.“Upon~ing”を用いた表現法

例9:Upon cooling, the melted layer resinifies into a hard surface film which breaks easily when the polymer sample is stretched slightly.
(一旦、冷却すると、溶融層は樹脂化して硬い表面膜となり、それはポリマー試料が僅かに伸長されると容易に破壊する。)

例10:Conversion of some 4-bromomethylstyryl groups to oxygenated species upon curing was also observed.
(加硫した時、いくつかの4-ブロモメチルスチリル基の酸化物への変化もまた観察された。)

 ①“upon~ing”は、ある動作が完了した後に起こる現象の表現に多く用いられる。

4.“On ~ing”を用いた表現法

例11:On extracting curatives from the unheated rubber, a wide spectrum of products is obtained.
(加硫剤を加熱未処理のゴムから抽出すると、各種生成物の幅広なスペクトルが観察される。)

 ①“on~ing”は、「~するとすぐに、」のニュアンスを持つとのこと。

5.“Once ~”を用いた表現法

例12:Once all of the MBTS has been consumed, crosslinking will be initiated mainly by MBT, the concentration of which is high at this point.
(一旦、全てのMBTSが消費されると、主にMBTにより架橋が開始され、その濃度はこの時点で最高値になる。)

例13:Once initiated, the thermooxidation was rapid with optical density of the main peak at 1730 cm-1 reaching 1.0 after 400h of heating.
(一旦、開始されると、熱酸化反応は速く、400時間の加熱で1730 cm-1の主吸収の光学濃度は1.0に達した。)

 ①科学論文では、”once”は、例13のように、「一旦~すると、」の意味での活用が多く見受けられる。
 ②例13は、主語+be動詞が省略された表現法。

【著者紹介】
太智重光
ゴム薬品コンサルタント[/hidepost]

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