東レ・ダウ 中国での特許権侵害で提訴

2014年05月14日

ゴムタイムス社

 東レ・ダウコーニングは5月13日、ライセンシーであるダウコーニング中国法人を通じて、上海第一中級人民法院に訴状を提出したと発表した。
 この訴状は、北京康美特科技有限公司(以下、北京KMT)が、東レ・ダウコーニングが特許を持つシリコーン技術を用いて製品を製造し、北京KMTの商標名で販売したことを受けて、中国での特許権を侵害されたと主張するもの。
 この特許は、LEDデバイスに高付加価値を提供するダウコーニング独自の高屈折率フェニル系光学シリコーン技術に関するもので、同社の豊富な知的財産ポートフォリオの中の一つ。同技術は、光出力の向上、LEDデバイス内部の部品の卓越した保護性能、ガスバリア特性を有し、LEDデバイスの長期的な信頼性向上に貢献している。
 同社は過去15年間にわたり、中国をはじめとする世界中で、LEDバリューチェーンのあらゆる局面で斬新なLEDデザインや機能性向上の実現に貢献する光学シリコーン技術や製品の開発に積極的に投資してきた。最先端材料の一つである高屈折率フェニル系光学シリコーン封止材は、10年以上前から日本で開発を続け、最初に日本で特許を取得した。その後、韓国、米国、EU、台湾、マレーシアなどでも特許を取得した。
 今回、北京KMTを相手取った訴訟に関する中国での特許は、2008年4月2日に取得している。

 同品は、世界中でDow Corning OEという製品名で購入されている。屈折率が1・41である一般的なメチル系シリコーンに対し、Dow Corning OE-6630、OE-7620、OE-7651 Encapsulantといった高屈折率フェニル系光学シリコーン製品群は、1・53~1・55の屈折率を有する。微少な違いによって光出力を7%向上させることが可能。LEDチップの設計変更によって同等の性能を達成しようとした場合は、多額の投資が必要だ。また、同品は、その耐熱性・耐光性、LEDデバイスの色の均一性のコントロール、硫黄腐食耐性と高い透明性により業界標準の確立に貢献している。
 同社は、透明性や高い熱伝導性を有するダイアタッチ接着剤やフォスファーバインダー、白色反射材料なども開発を進めている。
 同品のパッケージング材料は幅広い製品群を誇る。高い屈折率に加え、多くの一般照明用途に使用されているミドルおよびハイパワーのLEDデバイスに適した耐熱・耐光性を提供する。優れたガスバリア特性を発揮するため、銀電極や蛍光体などの主要なLED部材を水分劣化や硫黄腐食から保護する。

 同品による高い効率性と信頼性は、高性能LED向け光学封止材における同社のポジションの確立に寄与した。実質的に同社が提供するすべての高性能LED向け光学封止材は、今回の特許および関連の知的財産ポートフォリオに該当する。今後も同社は国際特許によって保護された同品を、世界のLEDメーカーに提供し、高品質・信頼性の設計に貢献していきたいとしている。