クラレ 米アミリス社と提携強化 バイオ系液状ゴム開発を加速

2014年04月23日

ゴムタイムス社

 クラレは4月23日、新規バイオ系液状ゴムの開発を加速するため、3月に原料供給元のバイオ化学品企業Amyris Inc.(米国カリフォルニア州 以下アミリス社)との新たな共同開発契約を締結するとともに、同社への戦略的出資を完了したと発表した。
 同社はタイヤ用途を中心に、イソプレン系・ブタジエン系の液状ゴムを事業展開してきた。さらにアミリス社が保有するバイオ由来の新規ジエンモノマー「ファルネセン」を原料とした液状ゴム(LFR)を開発。タイヤの主原料であるゴムにLFRを添加することでタイヤの転がり抵抗が低減、低燃費化につながることを見出した。
 そこで同社は、2011年にアミリス社と共同開発契約を締結し、国内外タイヤメーカーとの連携の下、評価を進めている。
 今回の提携強化により、同社とアミリス社が締結していた2011年~2014年の共同開発契約を2年間延長するほか、「ファルネセン」を使用した共同開発の対象範囲を、同社コア事業の一つである水添スチレン系エラストマーへ拡大する。また戦略的出資として、同社はアミリス社への400万ドルの出資を決定した。
 アミリス社は2003年に設立され、カリフォルニア州サンフランシスコ郊外に拠点を置き、2010年にNASDAQに上場されたバイオ分野の先端技術開発企業。アミリス社のバイオ製品は香料、化粧品やパーソナルケア、さらにはプラスチック添加剤やディーゼル燃料やジェット燃料など、幅広い用途に展開されている。

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー