出光興産、経済産業省から認定 蓄電池に係る供給確保計画

2025年07月02日

ゴムタイムス社

 出光興産は6月30日、全固体リチウムイオン二次電池の材料となる硫化物系固体電解質の量産技術開発に向けた小型実証設備第2プラント(千葉県袖ケ浦市、当社次世代技術研究所敷地内)の能力増強を計画していると発表した。
 本計画は、経済産業省から「蓄電池に係る供給確保計画」として認定された。

 同社は、固体電解質のサンプル生産能力を十数トン規模(年産)に増強し、量産技術開発を加速する。
 助成対象事業終了までに、市場環境および技術開発状況を鑑み、蓄電池3GWh/年相当以上の規模の設備投資の判断をする。
 投資金額は約11億円、助成金額は最大で約6億円となる。

 同社は、電気自動車(EV)の進化や資源循環型社会の構築に貢献する全固体電池に不可欠な材料である、固体電解質の開発と量産体制の構築を進めている。第2プラントでは、2024年10月に基本設計開始を公表した「大型パイロット装置」とは異なる種類の硫化物系固体電解質の量産技術開発を進めている。次のステージとなる量産設備に対する投資判断に向けた技術検証を行うことで、政府の方針である蓄電池サプライチェーンの強化を図るとともに、日本の蓄電池産業の競争力向上に貢献していく。

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