クラレが西条事業所に設備増設 ポバールフィルム生産を拡大

2025年06月30日

ゴムタイムス社

 クラレは6月25日、液晶ディスプレイ(LCD)の基幹部材である偏光フィルムのベースとなる光学用ポバールフィルムの生産設備を、西条事業所(愛媛県西条市)において増設することを発表した。
 生産能力は年産3800万㎡、稼働時期は2027年12月を予定している。
 本増設により、現状の年産2億9600万㎡は同3億3400万㎡に拡大する。

 設備増設の背景として、LCD市場はテレビサイズの大型化の進展により、大型LC パネルの面積は今後もさらなる拡大が見込まれていること。このような市場環境において、LCDの基幹部材である偏光フィルムのベースとして、広幅タイプの光学用ポバールフィルムの需要は拡大基調にあることから、同社は市場への安定供給を維持するために、生産設備の増設が必要と判断した。
 なお今回増設する新系列は、広幅タイプのポバールフィルム生産設備であり、3m幅偏光フィルムにも対応可能な設備になる。
 同社は、今後も光学用ポバールフィルムのリーディングカンパニーとして、安定供給体制を確保するとともに、顧客の多様化するニーズに応えられるよう、新製品の開発や品質の向上に一層注力していくとしている。

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー