日本製鋼所、型締力4千トン 超大型電動射出成形機を上市 

2025年06月30日

ゴムタイムス社

 日本製鋼所は、型締力4000トンの2プラテン式超大型電動射出成形機「J4000F-22000H」を上市する。
 世界的に自動車の電動化が急速に進むなか、走行距離を延ばすための方策として部品の軽量化ニーズが高まっている。
型締力4000トンクラスの対象製品は、バンパーやバックドアなどの外装部品のほか、EV車用バッテリーケースのプラスチック化も視野に入れており、国内外の自動車関連メーカからの需要が高まっている。その他、米国では自動車以外でも農業機械や雑貨、家電業界でこのクラスの成形機が多く使用されている。
 現状の4000トン射出成形機市場は(駆動源に油圧を用いる)油圧方式が主流になっているが、油圧方式は、①消費電力が大きく、冷却水・作動油の使用量も多いためランニングコストが高い、②動作精度が悪いため、品質バラツキが生じやすい、③型開閉や射出動作の最高速度や加速度が低いため、生産サイクル短縮が難しい、といった課題がある。
 同社はこれら油圧方式の課題を解決すべく、電動方式を採用することで、高生産性・省エネ性・高品質化を実現し、当社独自の長寿命・堅牢設計により他社との差別化を図る。初年度は年1台、5年後には年5台を目標に販売する。
 主な仕様は、型締力4000トン、最大射出体積22000cm3(PP換算で約18・6kg。
 主な特長は生産性向上(業界最速級のドライサイクルにより、最新の油圧方式と比べても生産性10%向上↓電動サーボモータ駆動と同社独自機構による)。省エネ・ランニングコスト削減(油圧方式に比べ消費電力を15~20%削減、冷却水使用量50%削減、作動油使用量70%削減↓年間のCO2排出量を15~20%削減※油圧方式比較↓年間のランニングコストを20%以上削減可能)。省スペース(業界最短クラスの機械全長17・4m↓他社最新油圧方式比較で12%短縮。長寿命・堅牢設計。①高剛性型盤、② 高性能可動盤支持機構、③高剛性型締ベッド。

J4000F-22000H

 

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