島津製作所は6月27日、同社の分析計測事業部技術部イメージンググループの金本和樹氏が、世界最大のAIのコンペティションプラットフォーム「カグル」の「Image Matching Challenge2025」に単独で参加し、943チームのうち、6位に入賞して、金メダルを獲得したと発表した。
金本氏は、2024年にも金メダルを獲得しており、参加者の上位1%に相当する「Kaggle Master」に認定されている。
「カグル」では、2000万人以上のデータサイエンティストやAIエンジニアが、企業や研究者から提示された題材に対して、AIモデルの精度を競う。「Image Matching Challenge2025」は4月2日~6月3日に、コンピューター・ビジョン分野における世界最高峰の国際会議「Conference on Computer Vision and Pattern Recognition(CVPR)」のワークショップとして開催され、「複数の画像から対象ごとに、3Dシーンを高精度に復元させる」という課題が出題された。
金本氏は提供された「特徴点を検出する」「画像間の特徴点同士をマッチングする」という2つのモデルを使い、高精度な3Dシーンの復元を得るため、モデルを適切に動作させるための画像の前処理や手順などを工夫した。
画像処理エンジニアである金本氏は、AIを搭載したマルチデータ解析プラットフォーム「PLUS ALGO」やX線透視用ソフトウェア「PLUS ALGO AM」、細胞観察サポートアプリケーション「Cell Pocket」などの同社製品の開発に携わっている。
同社は、AIによる機器データの統合解析や、画像認識、データ可視化・解釈支援などを通じて、ユーザーの研究開発や生産性向上に貢献していく。
2025年06月30日