旭化成がP2H2と覚書締結 水電解システムを商業化

2026年11月05日

ゴムタイムス社

 旭化成は11月4日、Power to Hydrogen(P2H2)と、クリーン水素製造に用いるアニオン交換膜(AEM)を用いた水電解システム(AEM水電解システム)の商業化に向けた協業に関する覚書(MOU)を、2026年10月に締結したと発表した。
 両社は、現在進めているAEM水電解システム技術の共同開発を基盤に、製造・量産化や商業化に向けた協業の可能性を検討する。
 再生可能エネルギー由来の電力を用いて製造するクリーン水素は、脱炭素の実現に加え、エネルギー自給率の向上や化石燃料への依存低減を通じたエネルギー安全保障の強化の観点からも、産業、エネルギー貯蔵、モビリティなど幅広い用途での活用が期待されている。
 同社は、水素関連事業を将来の成長ドライバーの1つと位置づけており、長年にわたり培ってきた食塩電解分野の技術・事業基盤をベースに、アルカリ水電解水素製造技術の大型実証実績を蓄積しながら、信頼性の高い電解ソリューションの提供に取り組んできた。
 水電解による水素製造の普及に向けては、製造コストの低減や、再生可能エネルギー由来電力の変動に対応した運転が課題となる。P2H2が開発するAEM水電解技術は、低コスト材料や重要鉱物に該当しない金属の活用と、再生可能エネルギーとの動的な連携の両立を目指している。
 同社は、2024年8月にP2H2へ出資した。今回のMOUでは、共同開発を基盤として、P2H2のAEM水電解技術の知見と、同社が既存事業を通じて培ってきた素材、製造、エンジニアリング、品質保証、サプライチェーン、顧客支援、事業開発ノウハウなどの多様な無形資産を組み合わせ、共同開発の成果を将来の製造・商業化につなげるための協業可能性を検討する。

P2H2 CEO Paul Matter氏(左)と同社上席執行役員竹田健二氏(右)

P2H2 CEO Paul Matter氏(左)と同社上席執行役員竹田健二氏(右)

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