エボニックの第3四半期 調整後EBITDA40%増

2026年11月05日

ゴムタイムス社

 エボニックインダストリーズは11月4日、2026年度第3四半期において再び力強い業績を達成したと発表した。継続的な事業成長を背景に、2026年度通期の営業利益は従来予想レンジの上位に到達する可能性が高まっている。
 7月~9月までの第3四半期において、調整後EBITDAは前年同期比40%増の6億2900万ユーロとなった。経済成長の鈍化や地政学的緊張が続く中での成果となる。同社は8月時点で、第2四半期(6億3000万ユーロ)と同程度の水準を見込んでいた。
 同社はこれまで、2026年度通期の調整後EBITDAを20億~22億ユーロと予想していたが、現時点では同レンジの上位となる可能性が高いと見ている。また、第4四半期の利益も前年同期を上回る見込みとなる。
 同社はすでに6月に通期業績見通しを引き上げていた。スペシャルティケミカルに注力する同社は、コスト構造の改善、ポートフォリオの明確化、重点分野へのイノベーションおよび投資を通じて、中期的な目標達成に向けた取り組みを着実に進めている。その一つが、2029年までに使用資本利益率(ROCE)を約11%へ引き上げる目標となる。今年のROCEは約8%となる見込みであり(2025年6・1%)、従来想定を上回るペースで改善が進んでいる。
 既に発表している効率化プログラムEvonik Tailor Made(ETM)については、さらなるコスト削減を目的として2029年まで延長する。第3四半期には、退職金支払いなどETM関連施策のため3億1300万ユーロを引当計上した。このため純利益は圧迫され、第3四半期の純利益はマイナス5300万ユーロとなった(2025年第3四半期マイナス1億600万ユーロ)。
 同社のC4ケミストリー事業Oxenoの売却プロセスは計画通り進んでおり、今後数ヵ月以内に買い手を公表する見込みとなる。また、ドイツの化学工業団地マールおよびヴェッセリングを運営するSyneqtの売却可能性についても初期準備を開始している。
 第3四半期の売上高は前年同期比13%増となり、2022年第3四半期以来最大の四半期成長を記録した。販売数量は2%増加し、販売価格は10%上昇した。第3四半期のフリーキャッシュフローは3億6900万ユーロ(2025年第3四半期3億ユーロ)と引き続き高水準となった。年初来9ヵ月間では6億100万ユーロとなり、前年同期比で2倍超に拡大した結果、有利子負債の削減にもつながっている。同社は2026年もキャッシュコンバージョン率約40%(2025年37%)を目標とし、フリーキャッシュフローは約8億5000万ユーロ(2025年6億9500万ユーロ)を見込んでいる。
 事業セグメントでは、とりわけAdvanced Technologiesが好調で、調整後EBITDAは前年同期比87%増と大幅に拡大した。中東での戦争に伴うグローバルサプライチェーンへの制約が続く中にあっても、同セグメントのグローバルな事業基盤と複数事業における効率化施策が成長を支えた。
 アドバンスド・テクノロジー部門は、特に中東戦争勃発以降、そのグローバルな事業展開の強みを引き続き発揮した。販売数量と販売価格の上昇により、2026年第3四半期の売上高は前年同期比19%増の17億1300万ユーロとなった。アニマルニュートリション事業では、必須アミノ酸の販売数量増加と価格改善により売上が大幅に伸長した。
 有機化学事業では、架橋剤(クロスリンカー)が引き続き好調に推移した。需要回復を受け、高機能ポリマーの設備稼働率もさらに引き上げられている。この結果、有機化学事業全体の売上は大幅に増加した。無機化学事業では、沈降シリカの需要増加を背景に売上が前年を上回った。
 調整後EBITDAは販売数量増加、価格上昇、および各種最適化プログラムの効果により87%増の3億7700万ユーロとなった。調整後EBITDAマージンは前年同期の14・0%から22・0%へ上昇した。
 カスタム・ソリューション部門の2026年第3四半期売上高は13億9400万ユーロとなり、前年同期比4%増加した。販売数量は前年並みだったが、主に原材料コスト上昇分の価格転嫁により販売価格が上昇した。一方で、その他のマイナス要因が売上成長を一部抑制した。
 添加剤事業では、塗料・コーティング向け製品やオイル添加剤の需要が堅調に推移し、販売価格も上昇した。ポリウレタンフォーム向け添加剤および耐久消費財向け添加剤の売上は前年並みだった。事業全体では大幅な増収となった。ケア部門の売上は前年同期並みとなった。
 調整後EBITDAは前年同期比7%増の2億3100万ユーロとなり、調整後EBITDAマージンも前年同期の16・0%から16・6%へ上昇した。

 

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