島津製作所は10月29日、同日より計測用X線CTシステム「XDimensus 300」を対象とした、計量法に基づく校正事業者登録制度(JCSS)認定の校正サービスを開始することを発表した。
同社はX線CT装置の製造・販売だけでなく、その測定精度が国家標準に繋がっていることを保証する校正までを一貫して提供することで、自動車や電子部品、樹脂成型品など、高い寸法精度が求められる製造業の品質保証業務を支援する。「XDimensus 300」は、業界最高級の解像度とX線CTシステムとして国内最高級の寸法測定精度を実現した装置である。
X線CT装置は内部欠陥を検査するだけでなく、複雑な構造の寸法を非破壊で測る「三次元測定機」として利用されている。自動車や航空宇宙産業などの国際的なサプライチェーンにおいては、測定データの信頼性を担保する、ISO/IEC 17025に基づいた校正証明書が求められるものの、X線CT装置は測定原理が複雑で、幾何学的な寸法の測定精度の評価・校正は困難であった。
同社は、JIS B 7440ー11(X線CT装置の精度検査に関する規格)に準拠した校正手法を確立して、2026年4月に製品評価技術基盤機構(NITE)よりJCSS登録事業者の認定を取得した。同社製計測用X線CT装置の利用者に、海外の機関にも提出できる「JCSS標章付き校正証明書」の発行が可能になっている。超精密機械加工や研究開発・試作支援、受託測定を手掛けるユー・コーポレーションが、同サービスの最初の利用企業となる予定である。
新サービスの特長は次の3点が挙げられている。
一つ目は、国際MRA対応のJCSS校正証明書を発行することで、同社が発行するJCSS標章付き校正証明書は、国際相互承認(MRA)に対応しており、海外の取引先に測定データの信頼性を証明する公式文書として有効である。IATF 16949(自動車産業品質マネジメントシステム)などの要求事項への対応もスムーズになる。
二つ目は、製造元ならではの高品質であることで、JCSS校正の実施にあたっては、同社の専門技術者が装置の修理点検を実施し、装置が最良の状態であることを確認した上で校正を行う。装置元としての単なる数値の確認にとどまらない、安心の精度保証を提供する。
三つ目は、導入済みの顧客も対象となることで、今後「XDimensus 300」を導入される顧客はもちろん、導入済みの顧客も同サービスを利用可能となる。定期的なJCSS校正により、安心して高精度測定を継続できる。
