奥村組と帝人は10月29日、木造建築物向けに、高い遮音性能を有する「木質ハイブリッド遮音パネル」を共同開発したことを発表した
木造建築物の実大試験体で性能を検証した結果、同パネルを用いた乾式二重床は、設置前と比較して、重量床衝撃音遮断性能が22dB(4ランク)向上することを確認した。
2010年に施行された「公共建築物等木材利用促進法」は、2021年の改正により対象が一般建築物まで拡大され、建築分野における木材利用のさらなる推進が求められている。一方で、木造建築物はコンクリート造と比べて剛性や質量が小さいことから、床衝撃音が伝わりやすく、遮音性能の確保が課題となっている。また、多様な工法や構造形式に対応できる効果的な遮音対策の確立も求められていた。
こうした課題に対し、奥村組と帝人は、帝人が有する炭素繊維強化複合材料と木材を組み合わせた炭素繊維強化集成材「LIVELY WOOD(ライブリーウッド)」の技術を応用し、「木質ハイブリッド遮音パネル」を開発した。
「木質ハイブリッド遮音パネル」は、炭素繊維強化複合材料と木材を一体化することで、合板の2倍以上の剛性を有するパネルである。従来のように質量を増加させて遮音性能を確保する手法とは異なり、パネルの高剛性化によって遮音性能の向上を図る方式とした。これにより、床に加わる衝撃を広範囲に分散し、振動の増幅を抑制することで、重量床衝撃音の低減に寄与する。
さらに、同パネルと防振ゴム付き支持脚を組み合わせた「木質ハイブリッド遮音パネル乾式二重床」は、多様な工法や構造形式に対応でき、さまざまな木造建築物に適用可能である。
「木質ハイブリッド遮音パネル乾式二重床」の遮音性能について、在来工法による木造建築物を奥村組の技術研究所内に再現した実大試験体を用いて検証した。
その結果、本乾式二重床を設置する前と比較して、重量床衝撃音遮断性能が代表的な周波数63Hz帯域において22dB(4ランク)向上することを確認した。
また、一般的な乾式二重床(面材部分にパーティクルボード20mm+合板12mm+フローリング12mm)と比較しても、より高い遮音性能を有することを確認した。


