DICと東洋インキ 軟包装の循環利用拡大へ 業界初「業界共通プロトコル」策定 

2026年10月22日

ゴムタイムス社

 DICとartienceグループの東洋インキはこのほど、フィルムパッケージ(軟包装)のマテリアルリサイクルにおける脱墨・剥離性を共通の基準で評価するため、試験手順、評価基準および報告形式を標準化した業界初となる「業界共通プロトコル」を策定したと発表した。同プロトコルにより、コンバーターやブランドオーナー、リサイクラーなど日本国内のサプライチェーン全体の関係者が共通の基準でリサイクル適性を評価・比較できる環境を整備し、軟包装分野におけるリサイクル適性評価の共通基盤の構築を推進する。
 同プロトコルは、軟包装のマテリアルリサイクルにおける脱墨・剥離性を共通の基準で評価するためのもので、試験手順、評価基準、報告形式の3要素で構成される。同プロトコルを活用することで、異なる企業や材料であっても脱墨・剥離性を共通基準で評価し、その結果を比較することが可能になる。これにより、コンバーターはリサイクル性を考慮した印刷・加工条件や材料を選定しやすくなる。ブランドオーナーは、客観的なデータに基づき、リサイクル性の高い包装材料を選定しやすくなる。リサイクラーは、材料特性に応じた適正な処理条件の設定や、再生プラスチックの品質向上につなげる、といった効果が期待される。
 DICとartienceグループは、実際の包装材料やリサイクル工程で得られる知見を継続的に反映しながら、同プロトコルの精度と実用性を高めるとともに、製品の設計から製造、回収、再資源化に至るまで、サプライチェーン全体でリサイクル性を議論・評価できる仕組みづくりを推進する。両社は今後、コンバーター、ブランドオーナー、リサイクラーなど、日本国内におけるサプライチェーン全体の幅広い関係者へ本プロトコルの活用拡大を呼びかけ、軟包装分野におけるリサイクル適性評価の共通基盤としての定着を図る。
 軟包装を使用後に高品質な再生プラスチックとして循環利用するためには、印刷されたインキを除去する「脱墨」と重なったフィルム同士を分離する「剥離」の工程が重要になる。ただ、脱墨・剥離性の評価は各社が独自の試験条件や評価基準で実施していたため、異なる企業や材料間で評価結果を比較することが困難だった。また、評価項目や報告形式が統一されておらず、パッケージの設計段階におけるリサイクル性の検討や関係者間の情報共有を進める上での課題となっている。

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