積水化学工業は9月24日、独自に開発したCO2(二酸化炭素)をCO(一酸化炭素)へ変換する「ケミカルルーピングCO2→CO反応装置」を、日本コークス工業より受注したことを発表した。同装置の企業への納入につながる初の受注案件であり、CCUの実装に向けた大きな前進となる。
COは製鉄、化学品、合成燃料の製造などで利用される重要な基礎原料であり、CO2を炭素資源として活用しCOを製造する技術は、化石資源への依存低減を実現し、カーボンニュートラルに貢献する技術として期待されている。
これまでにも同社は、ArcelorMittalや東海カーボンとの連携をはじめとし、CCUの社会実装に向けた活動に取り組んでいる。現在ではケミカルルーピングCO2→CO反応において90%以上の高収率を実現する技術を確立しており、今回の受注はその実用化・事業化を進める取り組みの一環である。
同社はこの度、独自技術を用いて開発したケミカルルーピングCO2→CO反応技術の小型試験装置を日本コークス工業より受注した。日本コークス工業は同装置を活用し、日本コークス工業の事業活動等を通じて排出されるCO2を活用したCCUの実装に向けた検証や、CO2削減効果の試算を行う。そして、検証や試算の結果を基に、同社と日本コークス工業は、さらなるCCUの推進に向けた技術連携、事業化検討を進める。
同社は、同取り組みをCCUの実装に向けた先行事例と位置付け、検証結果を活かして幅広い企業への導入・連携を図り、新たなサプライチェーンの構築に取り組んでいく。
また、排ガス中のCO2を原料としたバイオものづくり事業の一環として、ケミカルルーピングCO2→CO反応の中型試験設備をひたちなか市に建設中である。同設備は、COから微生物を活用してポリマー原料を生産する技術の前処理工程を担うもので、本年度中に試運転を開始する予定である。このように将来的なスケールアップに向けた設備投資やステークホルダーとの技術連携にも積極的に取り組み、カーボンニュートラルの実現および循環型社会の構築に貢献していく。
