三菱ケミカルは9月9日、同社のコーポレートベンチャーキャピタル子会社のDiamond Edge Venturesを通じて、次世代光通信向け有機電気光学(Organic ElectroーOptic:OEO)材料を開発するスタートアップであるNLM Photonicsに出資したことを発表した。
NLM Photonicsは、ワシントン大学で20年以上にわたる有機電気光学(OEO)材料研究を基盤として設立された。NLM Photonicsの「Selerion」材料はシリコンフォトニクスデバイスへ適用され、従来の無機材料を用いた方式と比べて高速かつ低消費電力で光を変調できるシリコン・有機ハイブリッド型フォトニック集積回路(PIC)を実現する。
このたびの出資は、Pangaea Venturesが主導したNLM PhotonicsのシリーズA2資金調達ラウンドの一環として実施された。
生成AIの急速な普及により、データセンターにおけるデータ通信量は飛躍的に増加しており、高速かつ低消費電力なデータ伝送を実現する光インターコネクトの重要性が高まっている。その中で、光変調器に用いられる材料はデバイス性能を左右する重要な技術として注目されている。
Diamond Edge VenturesのCEOカーティス・シックナー氏は、「光インターコネクトは、AIインフラにおける重要なボトルネックの一つである。その中核を担う光変調器材料こそが、今後さらなる性能向上を実現するための鍵である。NLM Photonicsは、有機電気光学(OEO)材料を研究段階から実用化へと進め、半導体業界で実際に用いられる製造プロセスに適用可能であることを示した。その高い技術力と実用化への取り組みを評価し、本ラウンドへの参加を決定した。」とコメントしている。

