ハイケムが高機能滑剤の販売体制を強化 2026年夏より在庫販売開始

2026年06月19日

ゴムタイムス社

 ハイケムは6月18日、かねてより取り扱いのある高機能滑剤「エチレンビスステアラミド(EBS)」の販売体制を強化することを発表した。需要の拡大に伴い、2026年夏より名古屋市近郊にて在庫販売を開始し、国内製造業への迅速な供給体制を構築する。

 高機能滑剤「エチレンビスステアラミド(EBS)」は、プラスチックやゴムの加工において「滑剤」として不可欠な役割を果たす化学物質である。主に次の3つの機能を持ち、製品の特性向上と製造プロセスの効率化に寄与する。
 一つ目は「内部滑剤機能」で、樹脂同士の摩擦を低減。複雑な形状や薄肉の成形品でも、樹脂を隅々まで行き渡らせる流動性を確保する。
 二つ目は「外部滑剤機能」で、樹脂と金型の間に薄膜を形成。スムーズな離型を実現し、表面の傷を防止する。
 三つ目は「分散剤機能」で、顔料やフィラー(充填剤)の表面を覆い、樹脂内へ均一に分散させる。

 同社取扱い製品は、他のワックス類と比較して融点が高く(141・5℃~146・5℃)、熱安定性に優れているため、高温加工が必要なエンジニアリングプラスチック(ABS、PS、PA、PP、POM、PBT等)にも幅広く対応可能である。

 現在、製造業界ではEBSを単なる「加工助剤」ではなく、製品性能や加工品質の向上に寄与する材料として注目されている。同社が取り扱いを強化する背景には、次の3つの市場動向がある。
 一つ目は、「プラスチックの高機能化」で、EV(電気自動車)向け部材や精密機器向けに、エンジニアリングプラスチックの薄肉化・複雑成形のニーズが増加しており、高度な流動性と離型性を実現するEBSへの期待が高まっている。
 二つ目は「環境対応・サステナビリティ」で、同社のEBSは植物油(パーム油)を主原料としている。化石燃料由来製品からの代替ニーズに加え、欧州を中心とした再生材(リサイクル材)利用の義務化に伴い、再生材の加工性を改善する助剤としての期待も高まっている。
 三つ目は「用途の多角化」で、プラスチック分野以外にも、粉末冶金の潤滑剤、インク・塗料の消泡剤、アスファルト改良剤など、幅広い産業分野での採用が進んでいる。

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