レゾナックが共同研究本格化 溶解度パラメータ新規分析手法

2026年06月19日

ゴムタイムス社

 レゾナックは6月18日、溶解度パラメータ新規分析手法の共同研究の本格化を発表した。
 同社および関西大学は樹脂混合、粒子分散状態などの制御で広く活用されている「ハンセン溶解度パラメータ」を用いた材料設計の高度化に向け、2022年よりHSP新規分析手法の共同研究を推進している。このたび、共同研究拠点として、関西大学イノベーション創生センター内に同社の実験室を設置した。
 同社はフィラーなどの粒子と樹脂・溶媒を組み合わせた機能性材料を数多く展開しており、その性能は材料同士の「相性」に大きく依存する。この相性を定量的に捉える指標としてHSPに着目し、社内での材料開発への活用やデータベースの構築を進めてきた。一方、関西大学には、HSP研究において豊富な実績を有する環境都市工学部の山本秀樹特別任命教授(プロセスデザイン研究室)が在籍しており、材料設計への応用に関する知見を蓄積している。
 HSPは物質の凝集エネルギー密度を表す指標であり、気体・液体・固体のすべての物質が固有の値を持つ。3次元でマッピングすることができ、材料同士のHSPの距離により、相溶性や分散性を定量的に評価できるため、「材料の相性」を数値として予測することが可能となる。こうした特徴から、HSPはデータベース化やデータ駆動型設計との親和性が高く、今後、AIやMI(マテリアル・インフォマティクス)を活用した材料開発にとって重要になると考えられている。
 そのような中、従来のHSP分析手法は手作業工程が多く、測定対象材料に制約があることが課題だった。同共同研究では高速化、自動化、多様な材料への適用を同時に実現する、新規分析手法の開発を目指す。同手法により、再現性が高い測定を容易に実施できるようになるほか、気体・液体・固体、樹脂・無機材料など、様々な材料を同一プラットフォーム上で評価可能となることが期待される。
 今回、2026年5月より関西大学イノベーション創生センター内に共同研究拠点となる同社の実験室を設置したことで、産学が同一拠点で研究を行う体制を構築した。同共同研究を通じて両者は、HSPのさらなる活用と、HSPを含む、データに基づく材料設計・開発の高度化を進めていく。

関西大学のイノベーション創生センター

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