中国電力と旭化成は4月23日、同日に蓄電池運用最適化システムの共同開発に関する覚書を締結したと発表した。
同システムは、電力市場取引による収益性だけでなく、電池の状態や寿命への影響も踏まえて、長期的な収益性の向上に資する運用判断を支援するものとなる。電池素材メーカーとして様々なデータを保有する旭化成がソフトウェアの開発に携わることにより、蓄電池の運用を最適化するシステムについて、幅広いリチウムイオン電池に適用することも可能となる。
近年、再生可能エネルギーの更なる導入拡大に向けて、電力系統への調整力を有する蓄電池の重要性は、より一層高まっている。中国電力では、太陽光・風力の開発に加え、2025年12月から自社として初の系統用蓄電所「下松蓄電所」の建設を開始するなど、再生可能エネルギーの導入拡大および調整力の確保に取り組んできた。旭化成は、リチウムイオン電池やその部材であるセパレータの開発・製造経験を有しており、電池素材の劣化メカニズムまで考慮した独自の電池劣化診断・予測技術を活かして、蓄電池劣化診断ソフトウェアを開発した。
このたびの取り組みでは、2026年度~2029年度の期間で、両社の技術・知見を活用し、旭化成の蓄電池劣化診断ソフトウェアを基に、蓄電池の充放電計画を立案するソフトウェアを新たに共同開発し、下松蓄電所などで実証試験を行うことで、同システムの商用化を目指す。
同システムでは、電力市場取引によって得られる利益と、充放電の繰り返しによる蓄電池の劣化が将来的な収益性に与える影響を総合的に評価し、市場への放電をコントロールすることで、長期的な視点での収益最大化を目指し、最適かつ持続的な蓄電池運用を実現する。
同共同開発において、中国電力は、電力需給の運用や市場取引等の技術・知見を基に、実装を想定した環境下で実証試験を行う。旭化成は、中国電力の運用環境に応じた最適な運用計画を実現するため、ソフトウェア開発・実装を行う。
両社は、共同開発を通じて蓄電池領域における新たな価値を創出し、更なる普及拡大に寄与することで、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していく。
2026年04月24日
