旭化成が日本製鉄らと協業 純チタンスクラップを再資源化

2026年03月19日

ゴムタイムス社

 旭化成は3月18日、日本製鉄および日鉄物産と協業し、食塩電解セルの製造工程で発生する純チタンスクラップを純チタン原料として再資源化するリサイクルスキームを構築したと発表した。
 塩素および苛性ソーダの製造に使用される食塩電解セルは、内部で塩素が発生する側(陽極室側)と苛性ソーダが生成される側(陰極室側)に分かれている。このうち、強い腐食性を持つ塩素が発生する陽極室側では高い耐食性が求められるため、耐食性に優れた純チタンが使用されている。
 純チタンは、チタン製品の中で最も加工性に優れる一方、極めて高い純度管理が求められる素材となる。そのため、チタンスクラップを再溶解原料として使用する際には、異材・異物が混入しないよう、非常に厳格な品質管理や前処理を要す。特に、チタン加工品の製造工程で発生するチタンスクラップは、トレーサビリティーの確保や品質管理が極めて難しいことから、純チタンとしての再資源化はできておらず、鉄鋼添加材などへのオープンループリサイクルが中心だった。
 このような課題に対し、同社は、食塩電解セル向けに純チタンを供給している日本製鉄および日鉄物産との協業を通じて、純チタンスクラップの一部を純チタンとして再溶解・再資源化するリサイクルスキームを構築した。
 同スキームでは、同社が宮崎県延岡市で行う食塩電解セル製造工程において発生する純チタンスクラップについて、デジタル技術を活用した管理体制のもとでトレーサビリティーを確保しながら、規格に応じて分別する。分別されたスクラップはすべて日鉄物産が回収し、再溶解プロセスの原料として適した状態へ加工する。
 その後、分別・加工されたスクラップの一部を日本製鉄へ戻し、純チタンの再溶解プロセスの原料として使用する。
 今後、同社は日本製鉄および日鉄物産との連携をさらに深め、純チタンとしてのリサイクル比率向上を目指す。あわせて、2025年4月に発表した貴金属のクローズドループリサイクルなど既存の取り組みと連動させることで、食塩電解セルに用いられるその他の金属のリサイクルもさらに推進し、クロールアルカリ業界全体における持続可能性の向上に貢献していく。

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