住友化学らがライセンス提供開始 高効率ケミカルリサイクル技術

2026年02月06日

ゴムタイムス社

 米国の大手技術ライセンサーであるルーマス・テクノロジー社と住友化学は2月5日、アクリル樹脂(PMMA、ポリメチルメタクリレート)の高効率ケミカルリサイクル技術(PMMAーCR技術)について、商業スケールでのライセンス提供を開始すると発表した。
 両社は、2024年5月に協業契約を締結し、PMMAーCR技術のライセンス供与・商業化に向けた取り組みを進めてきた。住友化学の愛媛県新居浜市の愛媛工場にある実証設備での技術検証を経て、両社でスケールアップを含む商業化の検討と評価を重ね、このたび、商業化に必要な要件を満たす技術を確立したと判断した。これにより、世界中のユーザーへの商業ライセンスの供与が可能となった。
 PMMAーCR技術は、アクリル樹脂を熱分解し、原料となるMMA(メチルメタクリレート)モノマーに高効率で再生する技術で、住友化学と日本製鋼所が共同開発した熱分解技術を基盤としている。同技術で再生したモノマーは、化石資源を原料とした材料と同等の品質で、従来品と比べて製品ライフサイクル全体のGHG排出量を約50%削減できる見込みであり、プラスチック廃棄物の大幅な削減と化石資源への依存低減に貢献する。
 PMMAーCR技術の主な特長は、高効率なPMMAリサイクルプロセス(使用済みPMMAを高収率・高純度で循環型MMAモノマーに再生)、先進的な熱分解システム(二軸混練押出機とヒーターを組み合わせた効率的な加熱によりPMMA熱分解に適した均一な温度制御と優れた熱効率を実現)、連続運転(セルフクリーニング機能を持つ二軸混練押出機を採用し、高い設備稼働率と簡便な操作性を実現)、拡張性(プロセス機器をひとまとめにしたモジュールパッケージとして提供可能であり、ライン増設による能力調整が容易)、クローズドループリサイクル(化石資源を原料としたMMAと同等品質の再生MMAを生産し、自動車・電子・建築材料などでの真のクローズドループリサイクルを実現)となる。
 両社は、アクリル樹脂の資源循環を推進するため、今後、ルーマス社のグローバルネットワークを通じて同技術ライセンスを提供することで、世界各地での社会実装を目指していく。

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー