東レが次世代半導体向けに開発 ネガ型感光性ポリイミドシート

2025年12月22日

ゴムタイムス社

 東レは12月19日、半導体製造工程で使用されるガラスコア基板において、再配線層の微細加工と、貫通ビア電極(TGV)の樹脂充填を同時に実現するネガ型感光性ポリイミドシートを開発したことを発表した。本材料は、銅をコンフォーマルめっきしたTGVにボイドレスで樹脂を充填でき、プロセス短縮とコスト低減にも寄与する。現在、サンプル提供を開始しており、2026年度の量産開始を目指して基板メーカーで評価を進めている。

 近年、生成AIの急速な進化により、データセンター向け半導体にはさらなる高性能化が求められている。従来の半導体パッケージは、ガラエポ基板上に、微細配線を形成した中継基板(シリコンインターポーザー)を介して複数チップを搭載する構造が主流だが、チップの高集積化に伴い、基板の大型化と高密度配線が進行している。こうした中、サイズの自由度、平坦性、電気特性に優れるガラスを用いたガラスコア基板が注目され、インターポーザーとパッケージ基板を一体化するニーズが高まっている。

 しかし、ガラスコア基板には課題があり、従来のエポキシ樹脂層などをレーザーで加工する方法では再配線層の微細加工が難しく、熱応力によるガラスの割れも問題であった。更に、ガラスコア基板の微細なビア(50μm以下)に銅を充填するには低電流めっきを長時間行う必要があり、プロセスコスト増の一因となっていた。

 今回開発したポリイミドシートは、フォトリソグラフィー加工による微細配線形成を可能にし、さらにTGVを樹脂で充填することで銅めっきプロセスコストを大幅に削減した。また、独自のポリイミド設計と光架橋反応制御技術により、弾性率を従来比約2/3に低減し、熱応力によるガラス割れを抑制した。また、10μmΦ以下の微細ビア加工に対応し、TGVの壁側のみ銅めっきを施すコンフォーマルめっきとの組み合わせで、低コスト化を実現する。

ネガ型感光性ポリイミドシート

ネガ型感光性ポリイミドシート

10μmΦビア加工後の断面写真

10μmΦビア加工後の断面写真

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