サイエンスコ、テクノフロンが受賞 SPE Innovation Awards

2025年11月21日

ゴムタイムス社

 サイエンスコは11月20日、2025年度のSociety of Plastics Engineers(SPE)Innovation Awardsの材料部門で「Most innovative use of plastics(最もイノベーティブなプラスチックの活用)」賞を受賞したことを発表した。

 業界専門家とメディア関係者で構成される審査委員会は、同社の特許技術であるテクノフロンFKM NFSに高い評価を与えた。General Motors社の一部の最新車両に搭載されているポジティブ・クランクケース・ベンチレーション(PCV)バルブのOリング(Freudenberg Sealing Technologies社との共同開発)にTecnoflon FKM NFSが採用され、優れた性能を発揮していることが受賞の理由となった。

 この製品には同社の画期的な重合プロセス1が採用されている。界面活性剤を使用せず、従来通りの優れた性能を維持しながら、テクノフロンパーオキサイド加硫フッ素エラストマー(FKM)を製造するために、この重合プロセスは欠かせない技術である。テクノフロン FKM NFSはサーキュラー素材の認証も取得しており、同社が先進的な材料性能と循環型社会への取り組みを両立できることを実証するものである。

 同社でエグゼクティブキーアカウントマネージャーを務めるLaura Hirschhorn氏は、「今回の受賞はサイエンスコにとって素晴らしい成果であり、ポリマー材料の技術革新におけるリーダーシップを裏付けるものである。私たちのテクノフロン FKM NFSは、サイエンスコが卓越した技術力を持ち、GM社やFreudenberg Sealing Technologies社といったステークホルダーとの強力な連携を通じて、いかに業界をリードし続けているかを示す好例である」と話している。

 自動車エンジンのシール用途は、自動車設計において最も要求の厳しいアプリケーションの一つである。この用途では、熱、圧力、およびアグレッシブな流体への継続的な曝露に耐え、性能を維持できる材料が求められる。

 テクノフロン FKM NFSは、このような信頼性と安全性が不可欠なシステムにおいて重要な役割を果たす。優れた耐薬品性と耐熱性により、長期にわたり安定したシール性能を発揮し、自動車メーカーは最も過酷な動作条件下でもエンジン効率、排出ガス制御、耐久性を維持することができる。

エンジンシール用テクノフロン FKM NFS

エンジンシール用テクノフロン FKM NFS

授賞式の様子

授賞式の様子

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