東レがRO膜新工場を増設 サウジでRO製品を一貫生産

2025年11月20日

ゴムタイムス社

 東レは11月18日、サウジアラビア王国・ダンマンに所在する子会社Toray Membrane Middle Eastにおいて、海水淡水化用RO膜の新工場を増設し、稼働を開始したと発表した。これにより、同社は海水淡水化用ROエレメント製品を製膜工程から組立まで一貫生産する同国初の企業となる。今後、産業の発展が期待される中東・MENA地域における水インフラへのさらなる貢献と支援をしていく。
 そして、去る2025年11月12日には、新工場の本格稼働と研究・技術開発拠点中東水処理技術センター(Middle East Water Treatment Engineering Center)の開所(2025年4月稼働開始)を祝う式典が開催され、サウジアラビア東部州知事サウード・ビン・ナイーフ・ビン・アブドルアジーズ王子殿下をはじめ、各省庁代表、在サウジ日本大使や地元企業関係者など、多数の来賓が臨席した。
 この式典は、同地域における同社の10年以上にわたる日サ共同事業の実績と信頼、そして今後のさらなる発展への期待を象徴する重要な節目となった。
 近年、環境保護の観点から、海水淡水化プラントは従来の蒸発法から、消費エネルギーを大幅に削減可能な水処理膜法へと移行している。人口増加や産業発展に伴い水不足が深刻化する中、水処理膜法による海水淡水化技術は、持続可能な水資源確保の鍵を握るソリューションとして注目され、省エネルギーかつ高性能な水処理膜技術への期待も一層高まっている。
 今回の新工場の増設およびMEWTECの設立は、省エネルギー型の水処理膜技術をタイムリーに市場へ供給する体制を強化し、地域の水問題解決に貢献する重要な原動力となる。
 同社は、長期経営ビジョン「TORAY VISION 2030」のもと、安全な水の提供を社会的使命と位置づけ、持続可能な水資源管理に貢献する膜技術のグローバル展開を推進していく。

式典の様子

式典の様子

式典の様子

式典の様子

新工場外観

新工場外観

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