日本精工は11月12日、昨日同社の欧州生産子会社であるNSKベアリング・ヨーロッパ社およびAKSプレシジョンボール・ヨーロッパ社が英国北東部に位置するダラム州ピータリー地区からの生産撤退を労働組合に提案し協議を開始したと発表した。
同社は欧州事業の構造改革を進めている。欧州事業は現地生産品の収益性に課題があり、不採算事業からの撤退、生産拠点の再編など構造改革を進めてきた。
今回のピータリー地区からの生産撤退の検討はその一環となる。今後、ピータリー地区からの撤退に向けて、関係者と丁寧に協議するとともに、撤退が決定した際には2027年3月末での完了を目指し、それによって影響をうける約350名の従業員を支援するために必要な取り組みを行う。
また、同件に関する業績に与える影響については、現時点においては適切な数値の予想が困難なため、影響を精査した上で速やかに知らせる。
英国の1996年雇用権利法第139条および1992年労働組合および労使関係法第188条に基づき、1つの事業所で90日以内に20名以上の人員削減を提案する場合には、認定された独立労働組合との人員削減の提案とその検討理由についての協議が義務付けられている。
工場の所在地は英国ダラム州ピータリー、NSKベアリング・ヨーロッパ社ピータリー工場の生産品種は自動車向け軸受、1976年創業、従業員271名となる。AKSプレシジョンボール・ヨーロッパ社の生産品種は軸受向け鋼球、1989年創業、従業員75名となる。
2025年11月14日
