レゾナックが生成AI活用を定着 約4・7億円相当の業務削減達成

2026年07月21日

ゴムタイムス社

 レゾナック・ホールディングスは7月15日、現場で生まれた生成AI活用の取り組みを全社へ展開する仕組みを構築し、業務プロセス変革を加速している。2025年10月の導入から約半年で生成AI活用率は95%に達し、製造部門や研究開発部門、間接部門など広い領域で定着した。その結果、月当たり約9万時間、金額換算で約4・7億円相当の業務削減を達成したことを発表した。

 今回の取り組みの特長は、生成AIの利用促進にとどまらず、AIエージェントを活用した業務変革を全社的に推進している点にある。本社部門では、会議の調整や、文章・資料の作成、コミュニケーション、学習・分析など幅広い業務領域でAIエージェントを展開し、従業員の日常業務や意思決定を支援している。各事業所や部門の従業員が自らの業務課題を解決するために作成したAIエージェントの活用も進んでおり、現場で生まれたエージェントの中で、効果や汎用性が高いものについては、本社部門が品質向上・標準化したうえで全社展開している。このように、①本社による生成AIの提供、②現場でのAIエージェント創出、③本社による標準化と全社展開、というサイクルを継続的に回すことで、従来のトップダウン型と現場の実務に即したボトムアップ型のアプローチを融合した独自の生成AI活用モデルを構築している。

 事例として、安全活動や専門知識の継承などの属人化しやすい業務に対しても、業務プロセス全体を見直すために生成AI活用を進めている。例えば、危険予知(KY)活動では、生成AIによる現場の安全面の採点や改善のためのフィードバックを自動化し、作業プロセスにかかる時間を約60分の1に短縮した。また、化学品法規制分野では、教育資料やテストの作成・実施・集計を自動化し、従来の約5分の1の時間で教材作成が可能になった。このほかにも、設備導入、在庫管理、研究開発支援などさまざまな領域でAIエージェントの活用が進んでおり、このような取り組みにより、現場負荷の軽減と人材育成の高度化、業務効率の向上等を実現している。

 これらの取り組みの結果、同社では、単なる作業の効率化にとどまらず、業務プロセスそのものの構造的な変革が進んでいる。今後も、現場から生まれた生成AI活用の知見やAIエージェントを全社へ展開するとともに、全社横断でAIを活用した業務改革を推進することで、業務プロセス単位での変革をさらに加速していくとしている。

 

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