テイジン・カーボン・ヨーロッパが発行 サステナレポートで取り組み紹介

2025年09月11日

ゴムタイムス社

 帝人グループは9月10日、欧州で炭素繊維事業を展開するテイジン・カーボン・ヨーロッパが、炭素繊維事業における持続可能性への取り組みをまとめた「サステナビリティレポート2024」を発行したことを発表した。本レポートでは、同社グループのパーパス(存在意義)である「Pioneering solutions together for a healthy planet」に基づき、環境負荷の低減と循環型社会の実現に向けた取り組みを包括的に紹介している。同事業において「サステナビリティレポート」を発行するのは今回が初となる。

 気候変動や資源制約が深刻化する中、炭素繊維は軽量・高強度という特性から、航空宇宙、一般産業、スポーツなど多様な分野で環境負荷低減に貢献する素材として注目されている。同社グループでは、こうした社会的要請に応えるべく、炭素繊維事業におけるサステナビリティの取り組みを体系的に整理・発信することを目的に、今回のレポートを発行した。

 「サステナビリティレポート2024」の主な内容は次の通りとなる。
 「製品の環境貢献」として、航空宇宙・一般産業・スポーツ用途など環境負荷低減に寄与する分野を紹介する。
 「CO2削減のロードマップ」として、炭素繊維事業における2030年までのCO2排出削減目標と施策の紹介をする。
 「環境配慮型の材料を原料に使用した炭素繊維製品ブランド『Tenax Next』」では、最大35%のCO2削減を実現するフィラメント糸「Tenax Next HTS45 E23 24K」およびデジタルプロダクトパスポートに対応した短繊維「Tenax Next R2S P513 6mm」を紹介する。
 「国際認証の取得」として、ISO14001(環境マネジメントシステム)、ISO50001(エネルギーマネジメントシステム)、ISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム)などの取得状況を紹介する。

 同社グループは、事業活動に伴う環境、社会への負の影響が最小限となるように努め、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」をより具体化した「地球の健康を優先し、環境を守り、循環型社会を支える会社」となることを目指す。

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