住友ゴムが6チームに供給 資源循環型のCB使用タイヤ

2025年08月19日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は8月8日、8月2日~3日に、富士スピードウェイで行われた国内最高峰の自動車レースのひとつ『2025 AUTOBACS SUPER GT』の第4戦で、DUNLOP初の資源循環型カーボンブラック採用タイヤをGT300クラスの6チームに供給したと発表した。
 2日に開催されたレース1、3日開催されたレース2で、このタイヤを装着する車両が2日連続で優勝した。
 タイヤ事業における循環型ビジネス(サーキュラーエコノミー)構想「TOWANOWA(トワノワ)」の一環として、このタイヤを製造した。
 今回採用した資源循環型カーボンブラックは、ゴム片や使用済みタイヤをコークス炉に投入してケミカルリサイクルを行い、得られたタールから生産した。ゴム片や使用済みタイヤを有効な資源として再利用するシステムを構築することで、自動車・タイヤ業界のサーキュラーエコノミー実現に貢献するとともに、CO2排出量の削減につながることが期待されている。
 SUPER GT第4戦は、土曜日に予選と35周の決勝(レース1)、日曜日に予選と50分の決勝(レース2)が行われる公式戦初となるスプリントレースとして開催された。
 両日ともに酷暑となり、高い路面温度の中で行われた。DUNLOPの資源循環型カーボンブラック採用タイヤを装着したD‘station Vantage GT3(777号車)は、レース1の予選4位から決勝に出走すると、序盤からハイペースで走行し、21周目にはトップへ。
 途中、雨が降る時間帯もあったが、タイヤは終始安定した性能を発揮し、D’station Vantage GT3(777号車)の今季初優勝をサポートした。
 レース2の予選ではD’station Vantage GT3(777号車)がポールポジション(予選1位)を獲得、決勝では一度もトップを譲らずポールトゥウィンを達成した。
 この資源循環型カーボンブラックは、2025年中に一部乗用車向けタイヤへの採用を計画している。
 同社は、最新の車両が投入されるタイヤ開発の最前線にあたるモータースポーツ分野において、サーキュラーエコノミーの推進と、サステナブル原材料を使った製品開発を行うことで、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速していく。

資源循環型カーボンブラック採用タイヤを装着した777号車

資源循環型カーボンブラック採用タイヤを装着した777号車

チャーリー・ファグ選手

チャーリー・ファグ選手

藤井誠暢選手

藤井誠暢選手

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