ＡＤＥＫＡの２０２６年３月期第１四半期決算は、売上高が１０１６億円で前年同期比３・５％増、営業利益は１０９億９６００万円で同26・６％増、経常利益は１１０億６４００万円で同13・７％増、四半期純利益は72億４５００万円で同６・２％増となった。
化学品事業の売上高は５２３億円で同７・２％減、営業利益は63億円で同16・２％減となった。
樹脂添加剤の売上高は２５１億円で同９・６％減、営業利益は25億円で同17・５％減となった。家電市況の低迷により、家電筐体向け難燃剤の販売が低調だった。また、自動車部材等に使用されるエンジニアリングプラスチック向け酸化防止剤の販売が米国や中国での需要低迷により低調だった。一方、床材等の住宅内装材向け塩ビ用安定剤の販売は米国を中心に堅調だった。
半導体材料の売上高は73億円で同14・６％減、営業利益は14億円で同31・７％減となった。前期に販売価格を改定した影響や世代交代に伴う市場での一時的な生産調整により、先端ＤＲＡＭ向け高誘電材料の販売が低調だった。一方、データセンター投資や生成ＡＩ搭載デバイスの需要拡大により、先端フォトレジスト向け半導体リソグラフィ材料の販売は好調だった。
環境材料の売上高は１９８億円で同０・８％減、営業利益は22億円で同０・６％増となった。廉価な海外品の流入により、工業用向けプロピレングリコール類の販売が低調だった。また、市場での大型パネルの生産調整により、ディスプレイ向け光硬化樹脂の販売が低調だった。一方、自動車の省燃費ニーズを捉え、エンジンオイル向け潤滑油添加剤の販売がアジアや米国で好調だった。
２０２6年３月期の連結業績予想は直近に公表されている業績予想からの修正は無く、売上高が４４１０億円で前期比８・３％増、営業利益が４３０億円で同４・９％増、経常利益が４３０億円で同９・３％増、当期純利益が２６４億円で同５・５％増を見込んでいる。
