大日精化工業の2025年3月期連結決算は、売上高は1247億6000万円で前期比4・1%増、営業利益は70億400万円で同53・9%増、経常利益は77億6400万円で同55・2%増、当期純利益は102億8900万円で同181・1%増となった。
営業利益は海外法人が好調に推移したことや新工場移転完了による拠点統合効果等で増益となった。
輸送機器業界向け、自動車向けコンパウンド・着色剤・ウレタン樹脂は、国内は第2四半期を底に回復傾向、海外は、中国向けが低調も北米向けが好調に推移した。
情報電子業界の液晶ディスプレイ向けは、顔料が第2四半期以降低調に推移もコーティング剤は年間を通して堅調に推移、オフィス事務機器向け顔料及び着色剤は低調に推移した。
カラー&ファンクショナルプロダクト事業の売上高は673億2500万円で同2・8%増、営業利益は31億3400万円で同22・7%増となった。情報電子業界向けの顔料及び分散体の売上高は、液晶ディスプレイ用途及びオフィス事務機器用途が低調に推移した。輸送機器業界向けのコンパウンド・着色剤は、国内は第2四半期会計期間を底に回復基調で推移した。海外のコンパウンド・着色剤は、タイ・ベトナム現地法人の食品包材・自動車向けコンパウンドが好調に推移した一方、中国現地法人の家電OA機器向けが低調に推移した。
ポリマー&コーティングマテリアル事業の売上高は253億4200万円で同6・0%増、営業利益は31億4500万円で同18・3%増となった。ウレタン樹脂は、北米の輸送機器業界向けは好調だったが、自動車メーカーの生産台数減や販売不振により全体としては低調に推移した。衣料品・服飾品業界のアウトドアウェア用途は好調に推移した。産業資材業界向けの感熱記録用コーティング剤は、在庫調整が完了し回復した。情報電子業界向けのコーティング剤は、年間を通して堅調に推移した。
グラフィック&プリンティングマテリアル事業の売上高は320億2300万円で同5・6%増、営業利益は7億1600万円(前年同期は5億6100万円の営業損失)となった。包装業界向けのグラビアインキは、食料品用途等の軟包装向けが流通在庫の調整が完了し堅調に推移、飲料ラベル用途も猛暑等の天候要因及び旺盛なインバウンド需要に支えられ堅調に推移した。オフセットインキは、需要減少により低調に推移した。
26年3月期通期の連結業績予想は売上高が1273億円で同2・0%増、営業利益が72億円で同2・8%増、経常利益が82億円で同5・6%増、当期純利益が61億円で同40・7%減を見込んでいる。
2025年05月19日