三菱ケミカルグループは5月14日、コーポレートベンチャーキャピタル子会社のDiamond Edge Venturesを通じて、食品の品質を保持できる期間を延ばし、フードロス削減に貢献するアクティブフードパッケージの先駆的なスタートアップである Freshr Sustainable Technologiesに出資したと発表した。
2017年に設立されたFreshr社は、食品包装用プラスチックフィルムに天然由来の活性成分を固定化する独自の技術によって、食品の品質保持期間の延長や、サプライチェーン全体のフードロス削減に貢献する食品包装材の技術プラットフォームを開発した。この技術プラットフォームは、より持続可能で機能的な包装材ソリューションの提供を可能とする。
このたびの出資は、資金調達ラウンドを主導したInvest Nova Scotia、Diamond Edge Ventures、Climate Tech Fund、Nadarra Ventures、Blue Tide Capital Venturesの5社が共同で行った。この共同出資により、Freshr社のさらなる技術のスケールアップとグローバル展開の加速が期待できる。
Diamond Edge VenturesのCEOカーティス・シックナー氏は、「三菱ケミカルグループは経営ビジョン『KAITEKI Vision35』において、『食の品質保持』を注力事業領域のひとつに位置づけている。Freshr社の技術プラットフォームと三菱ケミカルグループの食品包装材や食品機能材の知見をつなぐことで、『食の品質保持』に貢献するイノベーションを推進する。」とコメントしている。
Freshr社の共同設立者兼CEOミナ・メカイル氏は、「三菱ケミカルグループとの提携は、Freshr社の持続可能な包装材技術を世界に展開する絶好の機会。三菱ケミカルグループの素材や食品包装材の知見・技術力によって、当社のFreshrPack技術の生鮮食品分野における採用が加速すると信じている。」とコメントしている。
同出資および提携は、同社グループにおけるコーポレートベンチャー活動の一環であり、今後もスタートアップ企業と連携して事業化を進めていく。
2025年05月15日