産業資材は増収大幅増益 アキレスの25年3月期決算

2025年05月15日

ゴムタイムス社

 アキレスの25年3月期連結決算は、売上高が790億9300万円で前年同期比0・6%増、営業損失は4億3600万円(前期9億5800万円の営業損失)、経常損失は2億2000万円(前期は1億7100万円の経常損失)、当期純利益は4億2700万円(前期は82億1000万円の当期純損失)となった。

 産業資材全体の売上高は280億3300万円で同2・9%増、セグメント利益は26億6200万円で同87・4%増となった。同事業のうち中間財の売上高は280億3300万円で同2・9%増。ウレタンは車輌用が低調に推移したが、寝具・雑貨用が復調し、前年売上を上回った。断熱資材は、ボード製品が住宅、非住宅建築向けで好調に推移し、スチレン製品も好調に推移したことにより、前年売上を上回った。工業資材は、半導体ウエハー搬送用部材が回復基調で推移したことや、医療機器向け大型成型品の伸長により、前年売上を上回った。

 プラスチック事業の売上高は401億2400万円で同0・2%増、セグメント利益は7億6800万円で同77・5%減となった。同事業のうち、価格改定を含めた中間財の売上高は、自動車市場の急激な環境変化に伴い、当初の事業計画において想定していた収益が見込めなくなり、短期的な業績改善が難しいとの判断により、帳簿価額を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上した。
 フィルムは米国子会社が苦戦したが、エレクトロニクス分野、ライフサイエンス分野向けが大きく伸長し、前年売上を上回った。
 建装資材は、住宅市場の低迷の影響を受けて市況が鈍化し、前年売上を下回った。
 消費財の売上高は23億2800万円で同7・9%減。国内・海外ともに販売が伸び悩み、前年度の国内レスキューボート増の反動もあり、前年売上を下回った。

 シューズ事業の売上高は101億1600万円で前期比2・9%減、セグメント損失は9億7200万円(前期は8億4100万円のセグメント損失)となった。健康志向の高まりの中で、ランニングシューズブランド「BROOKS(ブルックス)」や衝撃吸収素材「ソルボセイン」搭載のコンフォートシューズ「アキレス・ソルボ」が好調に推移したが、その他の商品群の苦戦から、全体では前年売上を下回った。

 26年3月期連結売上高は640億円で前期比2・1%増、営業利益は7億円、経常利益は12億円、当期純利益は9億円を見込んでいる。

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