北米輸出拡大で日本は2桁増益 ニチリンの1~12月期

2025年02月18日

ゴムタイムス社

 ニチリンの24年12月期連結決算は、売上高が713億5600万円で前期比1・0%増、営業利益は91億8400万円で同4・5%減、経常利益は103億8200万円で同1・6%減、親会社株主に帰属する当期純利益は61億7100万円で同4・3%増となった。
 日本の売上高は357億7100万円で同1・7%増、営業利益は38億800万円で同10・3%増となった。国内で能登半島地震や一部メーカーの出荷停止の影響を受けた一方、原材料や賃金増についての顧客への価格転嫁や日本への生産移管を含めた北米向け輸出拡大、更なる円安の影響を受けた。
 北米の売上高は144億4500万円で同6・6%増、営業利益は11億400万円で同9・2%減となった。北米市場は、日系メーカーが得意とするHVの需要が好調に推移しており、また昨年7月からハーレーダビッドソン用部品の納入を開始した。
 中国の売上高は112億8000万円で同10・7%減、営業利益は14億1400万円で同9・6%減となった。EV化が着実に進む中、現地メーカーへの販売が増加した一方、日系メーカーの販売が低迷した。
 アジアの売上高は247億9500万円で同8・3%増、営業利益は33億3100万円で同3・7%減となった。半導体等部品の供給不足の緩和に加え、グループ内最適生産による北米への販売が増加した。
 欧州の売上高は68億4100万円で同8・3%減、営業利益は4000万円で同55・1%減となった。補助金廃止等でEV化が見直される中、HV車販売が増加した顧客向けと2輪車用部品が販売増となった。
 25年12月期通期業績予想売上高は728億円で前期比2・0%増、営業利益は94億円で同2・4%増、経常利益は96億円で同7・5%減、親会社株主に帰属する当期純利益は58億円で同6・0%減を見込んでいる。

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー