住友理工は5月20日、トヨタ自動車とトヨタ車体の新開発ハイブリッドシステムを搭載したレクサスLXに、同社のキャブマウント(キャビンとフレーム間を支持する防振ゴム)が採用されたと発表した。
同社の最新技術では、レクサスLXをはじめとした、フレーム車特有の課題である操縦安定性能向上と低周波振動低減の両立に成功した。この技術は、フレームのカップ部(凹部)に配置するアッパーマウント(防振ゴムの上側)のゴム内部に金具を内蔵する構造を採用することで、同社従来品よりも10%ものこじり(上下の動きにギャップが生じた際に生じる力の入り方)特性向上を実現している。その結果、車両が受けるブルブルとした低周波振動の低減に寄与している。
さらに、この新技術は、「直進安定性」や「操舵一体感」が改善し、快適な走りを提供する。従来品同等の耐久性を確保しつつ、フレーム車の利点である堅牢性やロードノイズ遮音性を損なうことなく、操縦安定性能の向上を実現した。
同社グループは、経営ビジョン「2029年住友理工グループVision」にて、実現したい未来社会像として、「自然と都市と人の空間が繋がるグリーンで快適な社会」を掲げている。約70年にわたって培った防振技術をさらに進展させ、次世代モビリティへの進化に対応した製品の開発・供給を続けていくとともに、安全・快適の提供拡大に向けた技術の進化・融合を推進していく。