高分子事業は増収大幅増益 ユニチカの4~12月期

2025年02月18日

ゴムタイムス社

 ユニチカの25年3月期第3四半期連結決算は、売上高が935億4700万円で前年同期比8・1%増、営業利益は42億9400万円(前年同期は26億1800万円の損失)、経常利益は50億700万円(前年同期は21億1400万円の損失)、当期純損失は243億9900万円(前年同期は28億5900万円の損失)となった。
 セグメント別に見ると、高分子事業の売上高は421億9200万円で同9・5%増、営業利益は45億1700万円(前年同期は1億8300万円の利益)となった。高分子事業セグメントでは、主力の包装用フィルムを中心に販売量が回復した。また、各製品において価格改定を実施した効果で、売上高は前年同期を上回った。また、生産量の回復により製造コストが低減し、収益が好転した。
 フィルム事業では、包装分野、工業分野ともに、市況の回復により販売量が回復した。販売量の回復に伴い、工場の稼働率が向上し、原価が改善された。この効果と、価格改定の効果により、収益が改善した。海外においては、不採算販売の停止と価格改定の効果により、大幅に収益が改善したが、安価製品との販売競争が続いた影響で、苦戦が続いた。この結果、事業全体で増収増益となった。
 樹脂事業では、エンジニアリングプラスチックは、自動車分野の需要停滞の影響を受けた他、電気電子部品の需要回復が遅れた影響で、販売量が減少したが、価格改定を実施した効果により、売上高は前年同期を上回った。機能樹脂は接着剤、コーティング用途において、海外を中心に販売を伸ばした。
 機能資材事業の売上高は275億5800万円で同10・2%増、営業利益は4億900万円(前年同期は20億4700万円の損失)となった。
 25年3月期の連結業績予想は、直近に公表されている業績予想を修正した。売上高1250億円(前回発表1200億円、増減率4・2%増)、営業利益50億円(同30億円、増減率66・7%増)、経常利益50億円(同14億円、同257・1%増)純損失240億円(同103億円の純損失)見込んでいる。

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