横浜ゴムがタイヤ継続供給 スーパーフォーミュラに

2025年02月14日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは2月10日、昨シーズンに引き続き、2025年も「全日本スーパーフォーミュラ選手権」に再生可能原料・リサイクル原料を活用した「アドバン」レーシングタイヤをコントロールタイヤとして供給することを発表した。今シーズンのタイヤは再生・リサイクル原料比率をさらに高め、約46%を達成しており、2月18~19日に開催される公式テストから供給する。レースは3月7日に開幕戦を迎え、11月まで全12ラウンドが予定されている。

 同社はカーボンニュートラルの達成とモータースポーツの持続可能な発展を目指す活動の一環として、スーパーフォーミュラを統括する日本レースプロモーションが進めるプロジェクト「SUPER FORMULA NEXT50(ゴー)」に賛同し、2023年からスーパーフォーミュラに再生・リサイクル原料を活用したレーシングタイヤ(ドライ用で約33%の再生・リサイクル原料を使用)を供給している。以来、その使用比率をさらに高めるべくタイヤ開発を加速しており、当初の2025年目標である35%を大きく上回る約46%を実現した。また、再生・リサイクル原料比率の向上を目指しながら、走行性能のさらなるレベルアップも追求し、特にウェット用タイヤではウォームアップ性能をはじめとしたグリップ性能を高めている。

 2025年供給タイヤはドライ、ウェット用ともに新たな植物由来オイルを採用した。また、ウェット用は今回からドライ用と同様にマスバランス方式の合成ゴムを活用するとともに、籾殻由来のシリカを新規採用している。従来から使用していた植物由来の配合剤や再生ワイヤ、再生ゴムはドライ、ウェット用ともに継続採用している。

 同社は今後も再生・リサイクル原料比率と走行性能の向上を実現する技術開発を目指し、持続可能なモータースポーツの実現に貢献していく。なお、供給タイヤは三島工場のモータースポーツ用タイヤの生産ラインにおいて、再生可能エネルギー電力により生産されている。

 同社は2024~2026年度までの中期経営計画「ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーロク」のタイヤ消費財戦略において高付加価値品比率の最大化を掲げ、グローバルフラッグシップタイヤブランド「ADVAN」、SUV・ピックアップトラック用タイヤブランド「ジオランダー」、「ウィンタータイヤ」、そして18インチ以上のタイヤの拡販に取り組んでいる。その中で、モータースポーツ活動を「ADVAN」「GEOLANDAR」のブランド価値向上の場と位置付け、トップカテゴリーからグラスルーツカテゴリーまでグローバルでの多岐にわたるモータースポーツ競技に参戦している。

再生可能原料・リサイクル原料比率約46%の「ADVAN」レーシングタイヤをテストするスーパーフォーミュラ車両(白寅)

再生可能原料・リサイクル原料比率約46%の「ADVAN」レーシングタイヤをテストするスーパーフォーミュラ車両(白寅)

再生可能原料・リサイクル原料比率約46%の「ADVAN」レーシングタイヤをテストするスーパーフォーミュラ車両(赤寅)

再生可能原料・リサイクル原料比率約46%の「ADVAN」レーシングタイヤをテストするスーパーフォーミュラ車両(赤寅)

再生可能原料・リサイクル原料を使用したドライ用の「ADVAN」レーシングタイヤ

再生可能原料・リサイクル原料を使用したドライ用の「ADVAN」レーシングタイヤ

再生可能原料・リサイクル原料を使用したウェット用の「ADVAN」レーシングタイヤ

再生可能原料・リサイクル原料を使用したウェット用の「ADVAN」レーシングタイヤ

 

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