TOYO TIREがテスト開始 タイヤ管理のアプリ

2024年12月05日

ゴムタイムス社

 TOYO TIREは12月4日、トラック・バス用タイヤの使用環境や使用状態を把握、管理するデジタル・アプリケーション「タイヤサプリ」を開発し、一部のユーザーへテストマーケティングを開始したと発表した。
 タイヤ摩耗状態の予測による表示や空気圧・温度のモニタリングによる異常通知など、独自のデジタル・データ処理技術に基づき、物流事業者の車両運行上の効率的な管理や運行トラブルの未然防止など、ソリューションによる新たな価値創造を図っていく。
 同社は、物流事業者の協力を得ながら実証実験を重ね、リアルタイムでタイヤの状態を可視化するデジタル・アプリケーションを開発した。これをユーザーとの媒介として活用し、課題解決のための新しい価値提供の社会実装に取り組むため、テストマーケティングに乗り出す。
 タイヤサプリは、物流事業者と同社がタイヤに関連する情報を共有していつでも、どこからでも確認できる状態を創設し、これを効果的に活用していくためのデジタル・アプリケーションで、以下の4つの機能を搭載している。
 1つ目は、「摩耗予測表示機能」。現在のタイヤ摩耗状態と将来に発生し得るタイヤ摩耗状態の予測結果を、タイヤの溝ごとに表示し、計画的な交換タイミングの立案・管理、ローテーションに活用することができる。
 2つ目は、「空気圧、温度モニタリング機能」。タイヤの空気圧と温度情報をリアルタイムで監視し、日々のタイヤ点検の精度を向上させる。適正な空気圧を管理、維持することで、タイヤの性能を最大限に引き出し、運行の安全性を高めるだけでなく、環境負荷の軽減にもつなげることができる。
 3つ目は、「状態異常検知・通知機能」。タイヤの残溝や空気圧・温度の異常を検知した場合、即座にメールで通知する。重大な不具合を未然に防止、事故や故障のリスクを低減し、適正運行の維持に貢献する。
 4つ目は、「タイヤの管理機能」。装着しているタイヤや保管しているタイヤの情報を一元管理する。アプリケーション内でタイヤを管理することにより、効率的なメンテンス業務に貢献する。
 今般、「タイヤサプリ」を活用したソリューションビジネスの事業化に向け、一部のユーザー向けにテストマーケティングを開始した。
 同社は、中期経営計画「中計’21」における成長戦略の一環としてソリューションビジネスへの挑戦を掲げている。物流事業者向けのユーザーオリエンテッドなソリューション(新製品・サービス)の提供を通じて、今後も、物流業界における課題解決に貢献して行くとしている。

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