住友化学の2025年3月期第2四半期連結決算は、売上収益が1兆2413億9500万円で前年同期比4・6%増、コア営業利益は294億7600万円(前年同期は966億6700万円の損失)、営業利益は1212億4900万円(同1336億7900万円の損失)、四半期損失は65億2700万円(前年同期は763億4600万円)となった。
セグメント別では、エッセンシャルケミカルズの売上収益は4030億円で同3・3%増、コア営業損失は367億円(同77億円改善)となった。合成樹脂やメタアクリル、各種工業薬品等は原料価格の上昇により、販売価格が上昇した。コア営業損益は持分法適用会社のペトロ・ラービグ社の業績が悪化した一方で、市況が改善した。
エネルギー・機能材料の売上収益は1388億円で同7・4%減、コア営業利益は87億円で同33・8%増となった。正極材料の原料金属の市況が低水準で推移した。また、アルミニウムの出荷が減少した。一方、前年同期は低調に推移していた自動車関連用途の出荷は増加した。
情報電子化学の売上収益は2243億円で同10・1%増、コア営業利益は375億円で同110・7%増となった。ディスプレイ関連材料、半導体プロセス材料である高純度ケミカルやフォトレジストのいずれも、需要の拡大により出荷が増加した。
2025年3月期連結業績見通しは、直近に公表されている業績予想を修正した。25年3月期通期業績予想は売上収益2兆6000億円(前回発表2兆6700億円、増減率2・6%減)、コア営業利益1000億円(前回発表と変わらず)、当期利益は250億円(同200億円、同25・0%増)を見込んでいる。
主な修正理由については、持分法適用会社のペトロ・ラービグ社の債権放棄に伴う損失(金融費用)と、債務免除に伴うペトロ・ラービグ社に係る持分法による投資利益を計上した。一方、全社で取り組む短期集中業績改善策等が順調に進捗し、事業構造改善費用等の非経常項目は前回発表予想より損失が減少する見込み。
この結果、25年3月期通期の営業利益や当期利益が前回発表予想を上回る見通しとなっている。
2024年11月01日