日本ゼオンは10月28日、独自に開発した高機能樹脂・シクロオレフィンポリマー(COP:ZEONEX・ZEONOR)の新グレードを9月に上市したと発表した。新グレードは従来品に比べ、さらなる低複屈折を実現し、加えて耐光性、耐熱黄変性にも優れるため、主に光学レンズ用途としての拡大が期待される材料となる。
新グレード・ZEONEX360Rは、低複屈折が求められる光学レンズ向けにゼオンが独自に開発したもので、主にAR・VRグラスのほか、ヘッドアップディスプレイ、プロジェクター向けレンズ部品としての採用を見込んでいる。
ZEONEX360Rは、低複屈折、耐光性、耐熱黄変性に優れ、特に低複屈折に関しては、従来品の1/3程度に抑えることに成功した。
同社はこれまでも「高透明性」「低吸水性」といったCOPが持つ優れた特長を活かし、光学レンズ向け製品を複数ラインアップし、多様なニーズに応えてきたが、今回の新グレード追加により、高い耐久性を保ちながら、より美しく鮮明な画像を提供できる光学レンズが実現可能となり、デジタル社会の実現と人々のQOL向上に貢献する。
なお、新グレードZEONEX360Rは、来る10月29日~31日に幕張メッセで開催された高機能素材Week内の「高機能プラスチック展」で紹介した。
2024年10月29日