東海カーボンが契約締結 仏企業とSiC基盤開発

2024年05月24日

ゴムタイムス社

 Soitecと東海カーボンは5月22日、Soitec Smart SiCウエハ用に設計されたpoly-SiC基板の開発・供給における戦略パートナーシップ契約を締結したと発表した。
  SiCは革新的な化合物半導体であり、Smart SiC技術による基板は、高度な技術と優れたコスト効率を提供し、環境フットプリントも改善することで、電動モビリティや工業、スマートグリッド用途におけるSiC製品の採用を加速させる。
 東海カーボンは、poly-SiC製品開発において独自の技術を蓄積しており、SoitecのSmart SiC技術に準拠したpolySiC粗ウエハ製造のためのpoly-SiC製品仕様の使用許諾を受け、Smart SiCに最適化した基板を提供する。
 今回の提携により、東海カーボンは150mmおよび200mmのpoly-SiC 基板をSoitecに供給し、両社は、高度な研究開発能力を活用してSmart SiCのエコシステムを高度化する。
 東海カーボンの技術・生産能力は、Soitec Smart SiCに準拠した polySicウエハのSoitec仕様と相まって、Smart SiCウエハの世界的な拡大に戦略的に寄与するものとなる。
 Soitec最高業務責任者のシリル・メノン氏は、「今回の東海カーボンとの提携は、SoitecのSmartSiC技術のさらなる進化をもたらす重要なステップとなり、急拡大する市場である電動モビリティや産業の電装化へ対応するものとなる。東海カーボンのSiC製品におけるトップ品質や研究開発力がSoitecの革新的なSmartSiC技術と組み合わさることで、電動モビリティやその他SiC技術の世界的な普及を加速させることに繋がる。これはSmartSiCのエコシステムの認知と価値創造における重要なマイルストーンとなる。」とコメントしている。
 東海カーボン代表取締役社長の長坂一氏は、「今回、Soitecに供給する多結晶SiC基板は、当社ソリッドSiC製品シリーズの戦略製品。長年の研究開発が、このような形で結実することは喜ばしい。今後拡大が見込まれるSiC半導体市場を睨み大きな期待が持てる製品。Soitecとのパートナーシップは、持続可能な社会の実現への貢献という意味でも大変意義あることと考える。」とコメントしている。

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