ランクセス、ドイツの展示会で発表 持続可能性に優れたゴム添加剤

2024年04月03日

ゴムタイムス社

 ランクセスは4月2日、ドイツのハノーバーで3月19日から21日まで開催された「タイヤ・テクノロジー・エキスポ2024」に出展し、タイヤ業界向けのゴム添加剤およびソリューションの包括的な製品群を発表した。
 老化防止剤では、2050年までに完全に「グリーン」なタイヤを製造するというタイヤメーカーの持続可能性目標を達成するため、初めてゴムコンパウンド向けの持続可能な老化防止剤の提供を開始する。老化防止剤「ブルカノックスHS」の含有物の50%以上に、持続可能な原材料を使用する。ISCC Plus認証(国際持続可能性カーボン認証)により、信頼できる配合基準を満たし、正しく適用されていることが証明される。同社が老化防止剤を生産しているブルンスビュッテルの生産工場の設備は、2024年内に認証を取得する予定だ。
 また、「レノディブBO―3300Pearls」は、生産設備の洗浄の必要性を最小限に抑え、バッチオフプロセスのダストフリーを実現する最先端のソリューション。タイヤ製造時のスムーズな成形プロセスを確保するには、離型剤を使用する必要がある。成形プロセスは基本的に、プレス機による未加硫タイヤの成型、加硫、離型で構成されている。シール層、低騒音発泡体、タイヤ空気圧センサーを確実に接着させるためには、レーザーや薬品を使ってタイヤの内面を洗浄し、離散剤のシリコン残留物を完全に除去する必要があるが、シリコンフリーの製品を使用すれば、工程全体の障害が少なく、クリーンに実行できるようになる。このため、加工業者にとって、同社の水溶性、シリコンフリーの離型剤「レノディブ」は、コスト効率と持続可能性の向上に貢献する。
 「レノキュアDR/S」は、シリカに50%のポリエチレンイミンを吸着させた独自の配合で、多目的な二次促進剤および分散助剤として機能する。芳香族部分を含まない設計のため、加硫中に「レノキュアDR/S」から有害な副生成物が生じることはなく、投与の容易性、分散の迅速性、および分岐ポリマー構造によって、ブルーミングを大幅に低減し、製造プロセスを合理化する。
 タイヤコンパウンドの場合、「レノキュアDR/S」は非常に優れた効果を発揮する。高速二次促進剤として作用し、架橋プロセスを正確に制御することができる。シリカ充填トレッドでは、シリカの分散の促進、シラン処理の活性化、ペイン効果の緩和によって、優れたタイヤ性能をもたらす。

エコロジカル・フットプリント削減イメージ

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