三菱ケミカルグループが開発 植物由来の炭素繊維プリプレグ

2024年03月13日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカルグループは3月12日、植物由来の樹脂を用いた炭素繊維プリプレグを開発したと発表した。
 炭素繊維プリプレグだけでなくガラス繊維プリプレグもラインナップに加え、「BiOpreg#400シリーズ」としてサンプルワークを開始する。
 炭素繊維プリプレグは、炭素繊維に樹脂を含浸させたシート状の中間材。速硬化性、耐熱性、高靭性等の特長を持つことから、スポーツ、モビリティ用途を中心に採用している。
 「BiOpreg#400シリーズ」は同社グループ独自の材料設計技術により、含浸させるエポキシ樹脂を植物由来品に置き替えることで、最大で約25%のバイオマス度を実現した。従来のプリプレグと同様の性能を有しているため、従来同様の取り扱いや成形加工が可能となる。
 まずはスポーツ・レジャー用途から展開し、自動車の内外装材などモビリティ用途や産業用途への採用をめざしていく。また、ガラス繊維プリプレグもラインナップに加え、多様なニーズに応えていく。
 モビリティ分野では、環境規制等を背景に製品のライフサイクル全体における環境負荷の低減が求められている。「BiOpreg#400シリーズ」は車体を軽量化することで、自動車のライフサイクルにおける省資源化や温室効果ガスの低減に貢献できる素材となる。
 同社グループは、革新的なソリューションを提供するスペシャリティマテリアルカンパニーとして、高付加価値な製品を提供するとともに、サステナブルな社会の実現に貢献していく。

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