エンプラ事業は減収減益 ダイセルの4~12月期

2024年02月07日

ゴムタイムス社

 ダイセルの24年3月期第3四半期連結決算は、売上高は4142億7600万円で前年同期比2・4%増、営業利益は444億8700万円で同21・7%増、経常利益は481億7100万円で同21・1%増、四半期純利益は442億900万円で同49・6%増となった。
 セグメント別では、エンジニアリングプラスチック事業の売上高は1695億3800万円で同7・4%減、営業利益は121億2100万円で同41・9%減となった。ポリアセタール樹脂、PBT樹脂、液晶ポリマーなどポリプラスチックスの事業は前年度から続く自動車部品の在庫調整の影響が第2四半期初めまで続いたことや、IT関連産業の需要低迷などにより販売数量が減少し減収となった。ABS樹脂、エンプラアロイ樹脂、包装フィルム、水溶性高分子などダイセルミライズの事業はOA機器の需要減少などにより販売数量が減少し、減収となった。
 マテリアル事業の売上高は1348億5500万円で同14・7%増、営業利益は306億8100万円で同137・5%増となった。アセチル事業の酢酸は、主要誘導品の酢酸ビニルや高純度テレフタル酸の需要減少による販売数量の減少、酢酸市況の軟化により、減収となった。酢酸誘導体は、電子材料や液晶ディスプレイ向けなどの需要減少により販売数量が減少し、減収となった。アセテート・トウは、原燃料価格上昇や需要増加を受けた販売価格の是正、為替の影響などにより、増収となった。ケミカル事業は、インバウンドによる国内化粧品向け需要の回復により1,3―ブチレングリコールの販売数量が増加したものの、カプロラクトン誘導体の中国のウレタン向けなどの需要減少による販売数量の減少、エポキシ化合物の電子材料や液晶ディスプレイ向けの需要減少による販売数量の減少により、減収となった。
 24年3月期通期の連結業績予想は売上高5620億円で同4・5%増、営業利益610億円で同28・4%増、経常利益655億円で同25・9%増、当期純利益540億円で同32・7%増を見込んでいる。

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