業界全体へ回復を期待 日本ゴム工業会、幹事会開催

2024年01月29日

ゴムタイムス社

 日本ゴム工業会は1月26日、経団連会館で第31回幹事会を開催し、対面60人、WEB20人の合計80人が出席した。
 冒頭、日本ゴム工業会の清水隆史会長(TOYO TIRE社長)はロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルとハマスの軍事衝突など地政学リスクが高まっていることや、世界的なインフレや円安の進行など経済情勢も大きな動きがあった昨年を振り返った。続いて清水会長は「ゴム製造業は最大の需要先である自動車産業は半導体などの供給不足が緩和し、回復傾向が顕著となった。このため、自動車関連部品が主力の工業用品やゴムホースなどは比較的順調に推移する一方、履物やゴムベルトなどは前年を下回っている」と説明し、「原材料価格やユーティリティーコスト、人件費、物流費の高騰など企業経営は難しい状況が続いている。今年は年後半の不透明感は強いが、回復といわれる状況がゴム製造業全体に広がってくれることを期待している」と述べた。
 また、清水会長は日本ゴム工業会を取り巻く活動について触れ、「カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーへの取り組みは社会貢献でもある一方、当会会員のお役に立っていると思う。また、ISOなど様々な規格も例えば水素ホース関係の規格などはカーボンニュートラルに貢献できると考えている」と話した。最後に清水会長は「今年は辰年。活力旺盛になって大きく成長し、形が整う年と聞いている。会員皆さまのこれまでの努力が形を成し、大きく成長して先が見通せる状況になることを期待している」と力強く語った。
 今回の幹事会では、「24年(令和6年)新ゴム消費量予想」「令和6年度税制改正関係事項」「第71回ISO/TC45(ゴム及びゴム製品)国際会議の結果概要報告」「令5年年末賞与・一時金妥結状況」「最近の資材動向」などを報告した。

清水会長の挨拶

幹事会の様子

 

 

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