三井化学グループが寄贈 世界自然遺産応援プロジェクト

2023年12月15日

ゴムタイムス社

 三井化学と三井化学産資は12月14日、世界自然遺産応援プロジェクトの第5弾として、白神山地の麓にある藤里町立義務教育学校藤里学園にて秋田県能代市出身の家具職人である湊哲一氏による白神山地をイメージするベンチデザインのワークショップを実施し、授業の中で実際に小学生がデザインしたベンチ三基とコンビネーションベンチ一組を製作し、白神山地世界遺産センター藤里館、総合観光案内所(森のえき)と藤里学園に寄贈したと発表した。
 その様子を収めた活動紹介動画を公開した。また、日本における5ヵ所(屋久島、白神山地、知床、小笠原と奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島)すべての世界自然遺産を支援してきた同社の活動を振り返るまとめ動画を作成した。
 2014年に最初に支援した屋久島に設置した現在のベンチの様子などを交えて、紹介している。
 白神山地は、秋田県北西部と青森県南西部にまたがる約13万haに及ぶ広大な山地帯の総称で、姿を消しつつあるかつて北日本に広く分布していた冷温帯性のブナの森が、途切れなく広範囲に残された貴重な山域となる。
 この原生的な森には、500種以上の植物・イヌワシやクマゲラなど貴重な種を含む多種多様な生物を育む森林生態系が形成されており、これらが類まれな貴重な自然として認められ、1993年12月に日本で初めての世界自然遺産として屋久島と共に登録され、今年30周年を迎えた。
 今回、秋田県藤里町の教育委員会や町役場の協力のもと、藤里学園の4 年生12 名に対して、2回の出前授業を実施した。まず6月に湊哲一氏を講師に迎え、白神山地にどんな人に訪れてほしいか、白神山地と言えば何かを考えるワークショップを実施した。子供たちは、白神山地の魅力を黒板一杯に書き出してグルーピングしたのち、自分たちの住む町の良さをイメージして絵を描いた。その後、湊氏がこの絵をもとにベンチを設計し、秋田県産のスギ材を使用したベンチを制作した。
 10 月のワークショップでは、子供たちが三井化学産資の指導のもと、木が呼吸でき、木の香りが匂いたつ木材保護塗料 「ノンロット」でベンチの塗装を施し完成させた。
 ベンチは、白神山地世界遺産センター藤里館、総合観光案内所と藤里学園に設置され、訪れる人たちに向けて白神山地の豊かな自然を伝えていく。

2023年10月 藤里学園のみなさんと完成したベンチ

2023年10月 藤里学園のみなさんと完成したベンチ

ブナの葉と白神山地の水の流れをイメージしたベンチ左、総合観光案内所、 右、白神山地世界遺産センター藤里館

ブナの葉と白神山地の水の流れをイメージしたベンチ左、総合観光案内所、 右、白神山地世界遺産センター藤里館

白神山地の水滴をイメージしたコンビネーションベンチ

白神山地の水滴をイメージしたコンビネーションベンチ

ベンチで楽しむ子供たち

ベンチで楽しむ子供たち

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