アズビル、三菱ガス化学に提供 クラウド型バルブ解析診断サービス

2023年11月30日

ゴムタイムス社

 アズビルは11月29日、三菱ガス化学新潟工場、鹿島工場、浪速製造所の3つの生産拠点に2024年春に向けて順次「Dx Valve Cloud Service」を提供していくことを発表した。
 「Dx Valve Cloud Service」は、バルブの解析診断結果や運転中の稼働データをWebコンテンツで提供するクラウド型バルブ解析診断サービス。プラントや工場で稼働するバルブの健全性を診断し、その結果を可視化することによって、生産設備の安定化や保安力強化に貢献する。
 三菱ガス化学では、中期経営計画「Grow UP2023」に基づき、デジタル技術を活用した生産部門や間接部門の業務効率化と最適化を図る「SMART-MGC」プロジェクトを開始し、生産部門においては、従来の手法で実現が難しかった高度な安定・安全操業を可能とする「SMART-FACTORY」の実現に取り組んでいる。
 その取組みの中で三菱ガス化学は、以前より同社の調節弁メンテナンスサポートシステムPLUG-IN Valstaffを利用することで、調節弁の内部への異物付着による作動不良の早期発見や、プロセスを安定に制御させるための調節弁の仕様見直しなどに活用してきた。
 今回、三菱ガス化学が「Dx Valve Cloud Service」導入を決めた要因は、Webコンテンツ上で調節弁の状態における解析診断レポートが毎週出力され、いつでも閲覧可能となること、今まで以上に調節弁の状態異常の早期発見・原因特定が容易であること、予期せぬ突発トラブルの未然回避につながること、などが挙げられる。
 今後、三菱ガス化学は生産設備で稼働している重要な調節弁を中心に「Dx Valve Cloud Service」の導入範囲をさらに拡張し、調節弁の整備計画を時間基準保全(TBM:Time Based Maintenance)から状態基準保全(CBM:Condition Based Maintenance)へ移行することで、メンテナンス時期・費用の最適化を計画している。また、同時に生産設備の安全・安定運転の継続を実現させることも目指している。
 同社グループは「人を中心としたオートメーション」の理念の下、持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献と持続的な成長を目指し、今後も社会的課題やユーザーのニーズに対応した製品・サービスを提供していく。

バルブ解析診断サービスイメージ

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