住友ゴムが仙台に新拠点 ナノテラスで開発加速

2023年11月24日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は11月17日、宮城県仙台市にある次世代放射光施設「ナノテラス」での研究活動の拠点として、仙台に事業所を開設すると発表、仙台市で立地表明式をを開催した。
 立地表明式では、住友ゴム工業の村岡清繁取締役常務執行役員から郡和子仙台市長に立地表明書が手渡された。
 次世代放射光施設「ナノテラス」は、炭素やリチウムなどの軽元素をナノレベルで解析できる世界最高峰の分析施設。立地表明式で同社の村岡清繁取締役常務執行役員は「今回ナノテラスという新しい武器を得ることができた。ぜひナノテラスを活用し研究開発をさらに加速させ、その研究成果を元に製品開発をし、サスティナブルな社会の実現に貢献していきたい」と期待を示した。
 新設する研究拠点「住友ゴムイノベーションベース・仙台」は、NTT都市開発が建設を進めているアーバンネット仙台中央ビルに2024年2月に開設を予定しており、学術と産業のイノベーションのハブとなるように分野・業界を超えたモノづくりの連携を目指していく。拠点にはナノテラスとの専用回線が引かれた実験データの分析室なども設置される。
 同社研究開発本部分析センターの岸本浩通センター長は「ナノテラスは軟ナノX線領域がスプリング8より100倍ほど強く、スプリング8のX線では分子や電子などゴムの構造の情報を得られたが、ナノテラスのX線ではゴムの化学反応やそれによる相互作用まで解明できる。スプリング8とナノテ

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