レーザ加工機1月から受注開始 ソディック、フェムト秒技術搭載

2023年10月19日

ゴムタイムス社

 ソディックはリニアモータ駆動フェムト秒レーザ加工機「LSP5070」を開発し、24年1月より受注を開始する。フェムト秒レーザは1000兆分の1秒単位で発振される超短パルスレーザ。
 新製品「LSP5070」は、同社が長年培ってきたリニアモータ制御技術と最先端のフェムト秒レーザ技術、およびAI(人工知能)機能、IoTプラットフォームなどを融合、汎用性/高速性を追求し大型材料の加工に対応したリニアモータ駆動フェムト秒レーザ加工機となっている。
 主要ターゲットは、大型FCV(燃料電池車)の燃料電池用金属セパレータ金型の加工向けを想定している。FCV1台あたりセパレータは約枚800必要とされ、従来多く使われているプレス金型鋼SKD11では耐久性が約20万枚しか打てない。一方、難加工ながら超硬度の粉末高速度工具鋼は10倍以上の耐久性を持つとされることから「LSP5070」は超硬度粉末高速度工具鋼製の金型加工を前提とした精度および速度を実現した。
 販売予定価格は1億2000万円から(税抜)、生産目標台数は6台/年。
 「LSP5070」の主な特長としては、①同社マシニングセンター最上位機種AZ275nanoに用いたアクティブ除振システム「カウンタテーブル機構」を採用。加工テーブルと逆位相に駆動するキャンセル軸を搭載。反作用を打ち消す独自構造により移動時における振動を極限まで抑制すると同時に、重心変化抑制効果により床の剛性にかかわらず機械の姿勢を一定に保ち光軸の安定化を実現。②30~80(一辺30~80mmの正方形)のテレセントリック光学系 (ワークに垂直にレーザを照射)fΘ(エフシータ)レンズによる大面積加工毎の移動経路を、AIにより最短距離を算出することで移動時間短縮。③5軸ガルバノ(オプション)選択により穴あけ対応可能。④大型車用燃料電池金属セパレータサイズに対応。⑤機械構造はご要望に応じてカスタマイズ対応、となっている。
 仕様以外のサイズについても顧客の要望に応じて対応する計画としている。

 

LSP5070-Center-v3

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