エンプラ事業は9割減益 ダイセルの4~6月期

2023年08月08日

ゴムタイムス社

 ダイセルの24年3月期第1四半期連結決算は売上高は1308億200万円で前年同期比2・2%増、営業利益は91億1800万円で同29・8%減、経常利益は126億9300万円で同17・8%減、四半期純利益は149億8400万円で同68・3%増となった。
 セグメント別にみると、エンジニアリングプラスチック事業の売上高は503億2500万円で同14・3%減、営業利益は7億3400万円で同88・8%減となった。ポリアセタール樹脂、PBT樹脂、液晶ポリマーなどポリプラスチックスの事業は、国内の自動車向け需要は回復傾向にあるものの、海外の自動車市場やIT関連産業の需要低迷などにより販売数量が減少し、減収となった。
 ABS樹脂、エンプラアロイ樹脂、フィルム、水溶性高分子などダイセルミライズの事業は、巣ごもり需要の減少や顧客の在庫の影響などにより販売数量が減少した。
 マテリアル事業の売上高は459億9700万円で同27・4%増、営業利益は93億9600万円で同87・9%増となった。酢酸がは主要誘導品の酢酸ビニルや高純度テレフタル酸の需要減少による販売数量の減少や、酢酸市況の軟化により、減収となった。酢酸誘導体は、電子材料やディスプレイ向けの需要減少により販売数量が減少し、減収となった。
 カプロラクトン誘導体、エポキシ化合物、1,3-ブチレングリコールは、国内の化粧品向け需の回復により1,3-ブチレングリコールの販売数量が増加したものの、電子材料やディスプレイ向けの需要減少によりエポキシ化合物の販売数量が減少したことなどにより、減収となった。
 通期の連結業績予想については前回公表から変更はなく、売上高は5720億円で前期比6・3%、営業利益は530億円で同11・6%、経常利益は550億円で同5・7%、当期純利益は440億円で同8・2%増を見込んでいる。

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