出光カーボンオフセットfuel発売 出光興産、脱炭素・価値向上支援

2023年07月14日

ゴムタイムス社

 出光興産は7月13日、7月1日から燃料油にボランタリーカーボンクレジット(ボランタリークレジット)を付与した「出光カーボンオフセットfuel」を発売すると発表した。同商品は燃料油の使用時に排出されるCO2をボランタリークレジットによりオフセットすることで、燃料油を使用する需要家の脱炭素への取り組み・企業価値向上を支援する。
 「出光カーボンオフセットfuel」は、ボランタリークレジットを活用して、燃料油を使用する際に排出するCO2をオフセットする。
 商品ラインアップは、CO2排出量に対しボランタリークレジットを100%、50%、10%分付与するもの(3種類)。
 CO2排出量をオフセットにした証明として、同社がCO2排出削減量の証書を発行する。
 同商品は同社グループ会社の出光リテールと出光エナジーソリューションズの2社から販売し、商品ラインアップ拡大を視野に入れた検討と、ボランタリークレジットの調達・運用を確認する。本年10月には同社の系列特約販売店で販売開始を予定している。
 販売先は主に工場などで燃料油をお使いの需要家が対象となる。また、販売する油種はA重油から開始し、需要の状況を確認しながら順次販売油種を拡大する。

 オフセットに活用するボランタリークレジットは、同社のシンガポールトレーディング拠点である出光アジアが、信頼性の高い第三者認証機関Verra(ヴェラ)等のプロジェクトから選定、調達する。
 なお、出光カーボンオフセットfuelへのボランタリークレジット付与完了の妥当性について、日本海事協会による第三者認証取得に向けた手続きを進めており、同商品の信頼性をより一層高めていく。
 同社は2022年11月に発表した「中期経営計画(2023~2025年度)」において、一歩先のエネルギー、多様な省資源・資源循環ソリューション、スマートよろずやの3つ事業領域の社会実装を通じ、事業ポートフォリオ転換を推進することを表明した。同取り組みは上記3つの事業領域のうち「一歩先のエネルギー」の開発と社会実装に向けた取り組みと位置付けている。
 同社は現在事業化を検討しているバイオ混合燃料の使用や脱炭素化への移行期において、ユーザーが削減困難なCO2排出量に対してはカーボンクレジットなど様々な手法を用いて低炭素化に貢献する。
 購入したユーザーの、小島組、小島智徳代表取締役社長は、「いち早く作業船向け燃料のCO2排出オフセットに取り組めたことは社会的意義が大きい」としている。
 商品ラインアップとして、出光カーボンオフセットfuel100は、CO2排出量に対する100%のボランタリークレジットを付与、出光カーボンオフセットfuel50は、CO2排出量に対する50%のボランタリークレジットを付与、出光カーボンオフセットfuel10は、CO2排出量に対する10%のボランタリークレジットを付与する。

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