ゴム薬品部門の売上は横ばい 川口化学の12~5月期

2023年07月04日

ゴムタイムス社

 川口化学工業の23年11月期第2四半期連結決算は、売上高が42億600万円で前年同期比6・6%増、営業利益が1億5600万円で同30・9%減、経常利益が1億5600万円で同33・6%減、四半期純利益は1億2000万円で同32・6%減となった。
 化学工業薬品事業の売上高は41億8700万円で同6・6%増、セグメント利益は1億4000万円で同33・2%減となった。このうち、ゴム薬品部門合計の売上高は22億1800万円で同0・2%増となった。ゴム薬品では、国内の工業用品向け製品は半導体不足が緩和され自動車生産が回復基調となったが、関連製品の在庫過多による顧客での生産調整の影響を受けた。これにより、一部製品は売上を増やしたが、自動車部品関連向け製品全体では売上が減少した。
 医療用ゴム用途製品は顧客での在庫調整の影響を強く受け、販売が減少、売上は前年同期を下回った。タイヤ向け製品は主力製品の販売数量増加、原料エネルギーコスト上昇分の製品価格への転嫁により売上は前年同期を上回った。
 合成ゴム向けは顧客における生産調整の影響を受け販売数量が減少しましたが、販売を伸ばした製品もあり全体では売上は前年同期を上回った。
 海外向けは、中国での景気減速の影響を受け自動車産業向けを中心に販売数量は減少したが、タイヤ用途向け製品の販売は増加、医療用ゴム用途製品は需要が減速、売上が減少した。
 樹脂薬品部門合計の売上高は4億5800万円で同12・7%減。樹脂薬品の分野は、国内向けは主要顧客であるアクリル酸・アクリル酸エステルの需要が低迷し、主要製品の重合防止剤の売上が前年同期を下回った。海外向けはアクリル酸・アクリル酸エステル向け重合防止剤、電子材料関連向け製品、ナイロン向け主要製品の売上はいずれも前年同期を下回った。
 中間体部門合計の売上高は6億2200万円で同15・0%増となった。中間体部門では、農薬中間体は販売が好調に推移し売上が前年同期を大きく上回った。医薬中間体について国内向けは医療用途脱水縮合剤を中心に売上が増加した。海外向けは売上を増やした製品もあったが減少した製品もあり、全体では売上は前年同期を下回った。界面活性剤中間体は顧客の需要回復に対応し、売上は前年同期を上回った。染顔料向けは主要製品の旺盛な需要に対応し売上を大きく伸ばした。

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