BASF、持続可能性評価手法 TripleS最新版公開

2023年06月14日

ゴムタイムス社

 BASFは6月13日、サステナビリティ評価手法「TripleS」(サステナブル・ソリューション・ステアリング)を更新したことを発表した。将来的に気候保護、資源効率、循環型経済の面で製品ポートフォリオをさらに発展させ、革新的なソリューションで市場におけるサステナビリティの要求の高まりに応えるための取り組みで、TripleSは、同社にとって強力なイノベーションドライバーとなっている。
 同社は2012年にこの手法を導入し、昨年最新版に更新した。同社は現在、45000点すべての製品に対して新基準での再評価を進めている。2023年末までにできるだけ多くの製品を再評価し、新しいKPI「Sustainable-Future Solutions(持続可能な将来のソリューション)」として、TripleS評価手法の新分類である「パイオニア製品」と「コントリビューター製品」が関連売上高に占める割合を導き出すことを目指している。同社は2024年に新しいKPIの数値を公表する予定。
 今後、新しい評価手法によって、どの製品が特に革新的で、サステナビリティに大きく貢献しているか、あるいはポートフォリオにおいてどの部分で調整が必要なのかを、より簡単に把握できるようになる。例えば、同社は従来通り、著しく懸念がある製品は少なくとも5年以内に廃止する。TripleSは、世界中の各用途に応じて同社の全ての製品ポートフォリオに適用される予定。
 第一段階では、製品が同社の社内要件だけでなく、規制や顧客固有の要件、社会的要件を満たしているかどうかを確認する。第一段階を通過した製品は、第二段階で競合製品との比較により、サステナビリティへの貢献度を検証する。どの段階でも、原材料の調達から最終製品の廃棄に至るまで、バリューチェーン全体が考慮される。加えて、同社は地域や産業の用途に応じた差異を考慮に入れている。
 今回の更新により、同社は顧客やその他のステークホルダーにさらなる透明性を提供し、持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)のポートフォリオ・サステナビリティ・アセスメント(PSA)に準拠した、業界最高水準の製品を提供し続けることができる。TripleSは、EUの化学物質戦略や米国の有害物質規制法(TSCA)などの新しい法律も考慮に入れている。

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